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2007年06月30日

パラダイス鎖国、清貧美?

「パラダイス鎖国」とは、日本語の壁や政府の庇護のもとで、国内業者が、そこそこに大きな日本の国内市場という「桃源郷」に安住している状態を指す。で、これに関連して、ごく最近のネットの話題から --- 「日本は世界のブラックホールか桃源郷か」 によると、『(日本の将来は)外貨をそれほど稼がずとも、自立して清く貧しく美しく、割と幸せに生きる(ことができるのではないか)』。しかし、池田ブログはこれに疑問を提示している(「清く貧しく美しく?」)。『(日本は)清く貧しく衰退してゆくだろうが、それが美しいかどうかは疑問だ。外貨が稼げなくなったら何十万という企業が倒産し、何百万人もの失業が発生するだろう』。池田の次の指摘には思わずうなづいてしまった。『(日本の業者は)大口の法人契約(にすがって生きている。こうした法人契約)では大きく成長することはできないが、そこそこの利益が確実に上げられるため、技術革新を追求するよりもレガシーシステムで囲い込んで末ながく食い物にしようというインセンティブが働きやすい』(これ、うちの○○センタのことか^^)。

この問題については、数年前に 桃大で共同研究 をした。我々のシミュレーションでは、世界貿易が(現在の調子で)今後も年率4〜5%で拡大を続け、日本経済の成長率が年率1〜2%にとどまり続ければ、2020年までに、日本の製造業は外貨を稼げなくなる。そのあとはサービス業の出番・・・とはならないはず。経済が衰退していく過程は、清くも美しくもないと思う。

Internet の表記(2)

くどいけれど、「インターネット」か「インタネット」か ^^。どうやら、↓に記したような規格の衝突はないようで、平成3年海部内閣による「外来語の表記」に関する告示(文化庁サイトを参照)が出た後に、経産省の JIS 規格(Z8301)はこれにあわせるかたちに改訂され、2005年版では「外来語の表記は主として内閣告示による」となっている(JIS規格検索サイト)。
こうした一連の内閣告示は、要するに「日本語表記のよりどころ」となる(ことを目指す)ものらしいが、少なくとも、この、外来語表記に関する「海部告示」は包括的でないし、一貫していないと思う。告示が示すルールは単純で、「英語の語末の -er, -or, -ar などにあたるものは長音符号(ー)であらわす。ただし、慣用に応じて長音符号を省くことができる」というもの。しかし、このルールにもかかわらず、この告示の用例集では、Interview を「インタビュー」としている。これはルールに反するわけだが、この用例にしたがうと、たとえば、intercept は「インタセプト」とするのか。そんなことはない。intercept は「インターセプト」である。ことほどさように、結局、「慣例に応じて」という例外規定により、なんでもかんでもあいまいに処理してよいということなのだろう(だから、長音符号については、原則、あってもなくてもなんでもオッケー^^)。でも・・・「インター」がつく単語に関していえば、実は、使い分けのルールは簡単なことだと思うんだけどなぁ。(素人の推測だけど)たとえば、intercept を「インターセプト」、interchangeを「インターチェンジ」とするのは、たぶん、原語では後半部「セ」「チェ」にアクセントがあるからだ。Internet, interview は、冒頭の「イ」にアクセントがあるから、「インタネット」「インタビュー」とするのが自然なのです。告示が用例で「インタビュー」を認めてるんだからさ、やっぱり「インタネット」で決まりでは・・・^^。

2007年06月27日

Internet の表記

ボクには、Internet ( the internet )を「インターネット」と書かずに「インタネット」と書く癖がある(実は、よく指摘を受けます^^)。特にこだわるほどの理由はないんだけど・・・たぶん、英国マンチェスタに滞在した1997-98以後、ずっとこうしてる。かっこよく言うと、こちらのほうが(ボクの感性では)英語の発音に近いように思うから。
だって、マンチェスタへ行く前に、ボクは Manchester を「マンチェスター」と書いていて、「チェ」の位置にアクセントがあるものと思いこんでいたのに、実は、先頭の「マ」にアクセントがあって、「ンチェス(あとは、ぼそぼそ)」というのが英語発音なのだと知った時の衝撃というか、トラウマが・・・^^。まぁ、この際だからついでに、それと前後して経験した、すごく恥ずかしい話も紹介します(悲しいかな、実話^^)。10年前に初めてイギリス(ヒースロー)に降り立ち、入国審査を受けたときのこと。にこにこ笑いながら、審査官がボクに言う。"You have to go to ぱーす"(あなたは「ぱりーす」へ行かねばなりませんよ)。ボクはびっくりして、"ぱーす? I don't want to go. I want to stay in Britain."(「ぱりーす」?オラそげなところば行きとうない、英国に滞在してぇですだ)。審査官は笑いをこらえながら、「もうええから早よ入れ」という感じで、手招きしてゲートを通してくれた。で、ゲートを過ぎたところでボクは気づいた。"Oh, I get it. You said りす, not ぱーす"(あぁ、オラわかっただ、「ぱりーす」ではなくて「ぽりす」だがや)。審査官はこらえきれずに声をあげて笑った。当時は、長期滞在者は、居住先の警察(ぱーす)で外人登録をせねばならず、その際に、フランスの首都(りす)はもちろん何の関係もありません^^。

だから、とにかく、外来語のカタカナ表記における長音符号(ー)の使用については、これをもうすこし慎重に行うべきではないかと思うんだな^^(とはいえ、ボクの場合、一貫してこだわるというようなものでは、もちろんなく、例えば高速道路の Interchange は「インターチェンジ」と書いてた)。

ちなみに、語尾の長音符号(「サーバ」か「サーバー」か)については、なんと^^、海部内閣が「告示」を出しており、「サーバー」を正規として「サーバ」も慣用的に認めている(「コンピューター」が正規だけれど「コンピュータ」も OK)。しかしこの問題については、なんと^^、JIS規格(JIS Z8301)も存在して、なんとなんと^^、こちらはまったく正反対のことを定めている。つまり、JIS 規格では、「サーバ」が正規になり「サーバー」は誤りとなる(「長音符号の謎」)。

語中の長音符号についてはよくわからないけれど、Internet は Inter と net の合成語だから、たぶん、前の語 inter にこれら二つのルールを適用できるのでは(名詞じゃないからちょっとくるしいかも)。。すると、結論は要するに、どちらでもよい、ということで^^。

2007年06月24日

東京ラーメン

土曜の午後に、浅草寺近辺をすこしぶらついて、ラーメンをたらふく食べた。浅草は東京ラーメン発祥の地だそうで、魚貝ダシの醤油ラーメンは絶品(ラーメンはぜったいに東京ラーメン)。歩きながら携帯電話で撮ったヘボ写真を、Picasa の Public Gallery にアップロード^^。

Asakusa - Japan

2007年06月23日

新幹線、赤坂プリンス

新幹線、ひさしぶりの「旅行」なので、ちょっと興奮^^。「禁煙席」と言ったはずなのに、「喫煙席」の指定券になっていた。車内の空気がよどんでいて頭が痛くなってきたので、東京までデッキでたちっぱなし。スモーカーの私ですが、人の吐く煙はどうもダメなのです(なんてワガママなヤツ^^)。いつも思うんだけど、日本の列車って、到着予告のアナウンスが早すぎますね。「まもなく○○駅に到着します」とアナウンスがあって、荷物をまとめてデッキに出てから、ず〜っと待たないといけません。英国では、このアナウンスも(車掌の気分次第で)あったりなかったりだった気がするが、降り損ねたことはない。

RIETI のコンフェランスは、intangible asset 無形資産の話が中心。日本のサービス業はなぜこんなに生産性が低いのか。ICT 投資の額じたいは米英とくらべて遜色がないのに、せっかく据え付けたハードを生かす intangible asset の蓄積がない、ということで、メインのテーマはもうひとつだったかなぁ(なんちゃって)。会場の赤坂プリンスホテルでは、隣の会場で某・超一流企業が内々定者の集まりをやっていた。男の子も女の子もやっぱりみんなビシ〜っとしまった精悍な顔をしてる。00ゼミでこの会社に入ったIさんも数年前には同じようにここに来てたんやなぁ・彼女のビシ〜っとしまった顔が思いだされて、よれよれのジーパンに髭ぼうぼうの自分の姿がちょっと恥ずかしくなった。赤坂プリンスに入れてもらえるかどうか一瞬不安になり、このまま帰ろうかと弱気になったところに、同じようにヨレヨレの明らかに同業者が大勢いたので安心^^。

2007年06月21日

Ajax IME

Ajaxを使った日本語 Full IME。これ、よろしいね、よろしアルよ〜。欧州滞在の場合、だいたいこういうものは、Chinese の凄腕プログラマが作ったものを使わせていただくというパタンばっかりだったけど、これはたぶん日本人謹製ですね。

ところで今日、広報委員長と相談のうえ、学部サイトの教員紹介ページとオフィスアワー一覧から、先に亡くなった B 先生の名前を削除。でも、削除ではなく「コメントアウト」で措置(わたしの癖にて)。

2007年06月19日

東京出張、Stata10

今週末、RIETI(経産省)主催のコンフェランス(見学聴講するだけ、そんなん誰でもできるやん、すみません^^)。なんだか久しぶりと思ったが、そうでもない(3月入試以来)。旅行(というか外泊)じたいが久しぶりなんだ。昨年度かぎりで非常勤をやめて京都とかに泊まることがなくなったし、なんといっても、昨年末のワレン館不祥事(泥酔して鍵=マスターキーを紛失・三日後に無事回収、正確に言うとボクがやったんじゃないんだけどネ^^)以来、ワレン館に宿泊することがなくなったから。ひさしぶりの外泊、たのしみだな〜。東京に行くと必ずすること・・・まずとにかく、ドス黒いツユのカキアゲうどんを食べる(実は大好き)。

ところで、Stata(「すテイた」^^)が ver10 になったそうで、注文。郵便で届いた案内より、直接オンライン注文したほうが、$10 ほど安かったのはなぜ?(まぁどうせ日本の代理店を通すよりはよっぽど安いんだろうから、これくらいの差はどうでもいいけど)。アップデートのついでに Windows 版から Mac OS X に機種変更してみました^^。もちろん無料で(機種変更だけで 15万円ほどとられる某 Mathematica とかいうのとはえらい違い)。が、よくよく考えると、Stata8 を英国で買ったものの、すぐに Stata9 にバージョンアップ(これは差額のみの超格安だった)。これもたった一回しか使わず(論文というかレポートを一本書くのに使っただけ)、またまたアップグレード。膨大なマニュアル15冊×3=45冊以上を積んでおく場所がもうない。

2007年06月17日

USBメモリ、隠れ家

作業途中のファイルを持ち運ぶために USB メモリを購入(2GBで十分に高速、5000円)。メモリースティック、コンパクトフラッシュ、SDカードなどは余るほどあるが、実は USB メモリを使うのははじめてだったりする。この歳になると作業過程再現不可症候群(どうやってこのファイルを作ったのかを作った尻から忘れてしまうという老化現象)が増えてきたこともあるが、最近はすっかり徘徊病になり研究室で落ち着いて仕事ができず、あちこちの PC を利用するから(構内禁煙措置と無縁ではありません^^)。落ち着いてタバコをふかしながら、ノートPCを長時間操作できるような場所はないものかと探して見つけたのが、正門出て少し歩いたところの喫茶店。いつ行ってもほとんどお客はなし・いまのところ最適の環境(だから誰にも教えない^^)。昼休みはココへ。空き時間もココへ。お客さんが来るとココへ。4回生ゼミなども参加者が少ないときはみんなでココへ。もう少しお店の人と親しくなれたら、ここに荷物を置いて、ここから講義に出かけて行ってもいいな^^。

2007年06月12日

「君が代」は?

蛇足ながら、関連して、では「君が代」はどうかと問われたら・・・。周知のとおり、君が代にこだわる人は少なからずいる(たとえば、「君が代の強制をやめて下さい」)。しかし、私は、「君が代」には抵抗を感じないのです。なぜなら、(1) 君が代の歌詞は、(天皇を象徴とする)我が国が未来永劫栄えることを願うものであり、天皇のために死ねと歌う「海ゆかば」とは異なる。(2) 君が代は、民主的な手順を経て法律により制定された我が国の国歌である。(3) 君が代は、終戦による断絶もなく、平和を志向する戦後日本社会のなかで歌い継がれてきた。
1999年の国旗国歌法制定の意義は、戦後50年以上にわたって平和を継続した実績の上にたって、これを国歌にしようと(あらためて)決めたということ。軍国主義の象徴ではなく平和日本の象徴として歌おうとみんなで決めて、宣言した。であるから、決めたことは守ってよい^^。また、他国政府からこれについて執拗な抗議があるなんて話は、寡聞にして知らない。高校教育に関していうと、歴史を知ることはもちろん大事だが、同時に、こうした国歌制定の経緯を正確に知った上で歌詞を咀嚼することが必要(広島県立世羅高校の事例なども)。その上で、なおイヤなら生徒は斉唱しなくてよい。が、(国民の血税で運営されている)公立学校の場合、君が代を歌うことは、たとえばカリキュラムと同じように、(とりあえずは)上から与えられるものとしてよい。週のうち数学何コマ・英語何コマにするかなんてことを、一から、生徒と相談しながら決めるような学校はない。

要するに、正当なものまで含めてなんでもかんでも歌わせるなとか、行き過ぎのものまでなんでもかんでも歌ってよいだとか、そういう思考停止無節操はよくないのではないかと思うわけです。で、ふと思い出したんだけど、「海ゆかば」を高校生の吹奏楽部が演奏するというのは、ひょっとして「ぷちナショな風景」?(『ぷちナショナリズム症候群ー若者たちのニッポン主義』)。

2007年06月10日

「海ゆかば」(2)

というわけで、「海行かば」を演奏するのはなぜですか?という穏当なメールを、高校写真部同窓会と同期同窓会の二つの ML に送ったところ、いずれの管理者も適切な対応をしてくれた。私のなかではこれでなっとく。いちおう、問題点を以下のように整理。

出身高校の同窓会案内に、次の一文が掲載された ---「大先輩の『海行かば』を母校ブラスバンド部が演奏」。これには、次のような問題が指摘できると思う。(1) 曲が演奏されれば、この曲に付随する歌詞を想起しない者はいない。歌詞は、戦前の軍国主義日本を象徴するものであり、戦後日本が積み重ねてきた平和への努力とはまっこうから対立するものである。(2) この曲をあえて「鎮魂歌」と位置づける人がいるのかもしれない。しかしそれは、個々人の感性に依存することであって、おぞましい忌まわしい記憶がよみがえる人や、軍国主義復活の危惧を抱く人もいるはずである。さまざまな感性や価値観を持つ老若男女が一同に会する同窓会総会で、これを演奏することは不適切である。(3) とりわけアジアや世界の他国の人たちに不快感を与えかねない。と同時に、日本はふたたび軍国主義の道へ進むのかという誤解を増幅させかねない。(外交カードではなく)文字通りの「日本人の歴史認識の甘さ」がふたたび指摘されかねない。日本をとりまく軍事的脅威・政治経済的脅威が高まる現状で、隣国他国の不信感をいたずらに煽ることは、我が国の将来に重大な実害をもたらす危険性が高い。(4) 物事の真理を見きわめようとする努力がいかに大切かを教え諭す、高校教育の基本理念はここにあるはず。しかるに、高校生にこの曲の背景を十分に説明して咀嚼させることなく、安直に、この曲を受け入れさせ演奏させているのなら、それはやはりおかしいと思う。

2007年06月07日

「海ゆかば」と「海行かば」

というわけで、↓にわざわざ(自慢たらしく?)明記したように、なんたって世紀の大作曲家、出身高校の大先輩の信時潔。
信時潔の「海ゆかば」には、二通りの表記法がある。「海行かば」と「海ゆかば」。日本版 Wikipedia 「海行かば」の項によると、この曲は、大日本帝国軍歌としては「海行かば」と表記されたようだけれど、作曲者の信時潔自身は「海ゆかば」と自筆していたそうだ。信時は、この「海行かば」が、若者を戦場に送り出す歌として利用されたことを悔やんで、戦後は作曲意欲をかなり喪失していたらしい。信時の孫にあたる方も、「信時潔研究ガイド」で、信時が「ゆ」にこだわったことを強調して(つまり信時の真意を汲んで)、「海ゆかば」に統一してほしいと提唱しておられる。

というわけで、後輩たる者^^、大先輩の意を汲んで、この曲を「海ゆかば」と表記せねばならない。しかるに、先日届いた、わが高校のアホな同窓会案内には・・・

 「大先輩の『海行かば』を母校ブラスバンド部が演奏」

と表記されている^^。
そもそも、信時潔には他にも名曲がたくさんあるのに、なんの意味があって、わざわざこの曲を、無垢な現役高校生のブラスバンド部に演奏させるのか。これの歌詞のすさまじさといったら、あなた、「大君の辺にこそ死なめ・かへりみはせじ」でっせ。信時潔を「大先輩」と呼ぶからには、このあたりの事情をわかってやってるんだろうなぁと思いたいんだけど、じっさいには、なんにも知らずに、「大先輩」の意向をないがしろにしているだけなんじゃないかと・・(邪推?^^)

2007年06月03日

慶応義塾塾歌

実はハンカチ王子(斎藤佑ちゃん)のファンなのです。彼が先発した優勝決定の早慶戦をTV観戦。7回攻撃前に恒例の学歌斉唱。「都の西北」のあと、久しぶりに、あの麗しい慶応塾歌が聞けると思ったら、応援歌の「若き血」だった。そうそう、塾歌は長いから、7回には「若き血」を歌うんだ。
というわけで、慶応塾歌をネット検索。本家本元の正式版がすぐに見つかった。部外者ながら、この学歌はホントにいいと思う。六大学の他の学生、早稲田も明治も立教も法政も、みんな、実はこれが最高だと思っているに違いない(東大生のことは知らんけど^^)。作曲は、旧制市岡中学 OB の信時潔。彼の代表作「海ゆかば」に似て、おおらかにして荘厳、どこかに悲壮感ただようメロディー。歌詩がまたいい。大仰で単純なスローガンはひとつもなく、知的に静かに燃える感じ。