Archives
Recent Entries
Search


2009年01月28日

野田+福島、Barclays

『野田+福島 -- 路地裏から「ほたるまち」まで』(都市大阪創生研究会)。生まれも育ちも海老江(野田阪神)の身としては、なんとなく気になるところ^^。2006年7月から2008年3月まで毎月発行されていた『野田+福島』というタウン誌をまとめたものらしい(すべての記事はこの研究会のサイトでも無料で閲覧できる模様)。この研究会は大阪市都市工学情報センターという財団法人に属しているようだが、理事のなかにO先生の名前を見つけて少し驚く(老いてなおご活躍^^)。サイトで閲覧できるフリー版のほうをひととおり追ってみた。建築関係の大企業が関わっているせいか、第一回「ながややがな(長屋やがな)」などはお行儀良い官製広告という趣だが、回を追うにつれて、編集者の個性が少しずつ出てきている感じ。牛丼の「吉野屋」の語源=創業者が野田の吉野町で生まれたから、らしい。

英国の財政破綻が取り沙汰されるようになってきた。大手銀行のひとつ、Barclays の貯蓄口座になけなしのポンド預金を残す身としては、なんとなく気になるところ^^。たとえば、Daily Mail 紙(我々は破産寸前の国民)。もっとも出来の悪い RBS(NatWest Bank を含む Royal Bank of Scotland Group)の債権総額だけで英国 GDP の2倍でそのうちどれくらいが不良かは未知数。他の銀行、たとえば Barclays でも早晩資本注入が必要となるはずだが、英国政府には、RBS 一行を救うことももはや無理だろう。1976年に次いで、英国は二度目の国家破産の危機にある --- この記事をイギリス人に見せたところ、まぁ Mail は超右翼のタブロイド紙だから・・・と苦笑。とはいえ、彼自身は既に、英国政府が救済したアイスランドの銀行預金を、英国の銀行ではなく、Euro 圏の銀行に移したらしい。各紙の情報(数字)は錯綜しているが、クォリティ紙でも、RBS は既に70%を「国有化」・銀行のCDSスプレッドが安定しているのは、倒産リスクが国に移転されたから(Economist)、Lloyds も既に43%を国有化済み、50%を越えると経営陣入替などの政治圧力が強まるので銀行側が躊躇している(FT)等々。Barclays には未だ bailout は無し、先々週末に株価が25%下落したのを受けて市場筋が心配しはじめているという段階らしい。

2009年01月27日

てんのじ村

最近、天王寺・新今宮近辺に用事で寄った折りに、時間があればブラブラ歩いてみる場所がある。てんのじ村。
西成から天王寺界隈は、やや南に富裕層の瀟洒な邸宅が並び、北には日本有数の遊郭(飛田)とスラム(釜ケ崎)。飛田と釜ケ崎に隣接し、市大病院の裏手にひろがる窪地一帯が、「てんのじ村」の愛称で知られる山王町である。上町台地の断層で区切られた、まさに、一段低い「窪地」。高層ビルが威風堂々と聳え立つ市大病院(阿倍野区)の側から入ると、なにやら殿上から下界に降りていく感覚すらある(『ライク・ア・ローリング・ストーン』^^)。降りきったところに現れる木造の巨大アパート「都荘」は、別世界の風情。玄関を入ると、40年ほど前にタイムスリップして、若い日の父母や自分自身にも遭遇できそうな幻覚に・・・。そういえばそんな映画をいくつか思い出す(『異人たちとの夏』Life on Mars )。
( D70 + Tamron10-24 )

2009年01月25日

PC不適応

某所に、事務処理を依頼した。で、(1)訂正を依頼→(2)作業完了の連絡と訂正版が送られてくる→(3)間違いを発見して修正を再び依頼。このサイクルを3回繰り返した。3回繰り返した後に、もう大丈夫だろうけれど念のためにと、再々々々度の見直しをしてみたら、まだ間違えていた。どうしても依頼どおりには文字を入力してもらえない。
数年前に、見知らぬ学生をアルバイトに雇うことは二度とすまいと心に決めた。ミスが多い、そして、ミスを訂正できない。面白いことに、ミスが多い人には共通点がある。傍らで見ていると、やたらにPC操作が早い。といっても、ブラインドタッチができるというわけでもない。画面表示を確認せずに、ポンポンとリターンキーを押しまくっているだけ。早い、そして、不正確;;要するに、じっと辛抱して厳密を期すことができないのだろう。文法も無視、筋立ても無しに、不正確な言葉を早口でしゃべろうとするようなもの。会話なら場の空気で概略は伝わるのかもしれないけれど、PC操作はそうはいかない。空気を読めといっても、相手は機械なんだから。。

唐突だが、たとえば社保庁という機関のお家事情も、かくありなんと想像する。。もちろん、こちらは冗談ではすまない。保険料納付期間が足りないからアンタは年金が受けられないよと告知され、仕方なしに80歳まで働き続け、働き続けたあげくに脳梗塞で倒れた老婦人。寝たきりになった後に、社保庁の記録ミスとわかり、3600万円ほどの年金未払いが判明したが、未だに、一銭も年金は支払われていない --- 先日も、こんな記事を某週刊誌で読んだばかり。暴虐の雲、光を覆う。

2009年01月20日

warm heart, warm mind

先週の土曜夕刻から日曜明け方まで、高校同期の新年会。時の経つのを忘れて、ひさしぶりにガンガンと飲んだ。朝6:30に帰宅^^、シャワーを浴びて、センタ入試監督業務へ。まったく問題なく夕刻までの勤務を終了。翌月曜の講義もつつがなく終了。ハングオーバ皆無。どうしたものか、まったく身体に異常なし。私ってこんなにタフなヒトでしたっけ・・・^^。でも、こんなに楽しい集まりのなかでも、不況の深化を痛感せざるをえない。

かつて、Azariadis=青木流の日本企業モデルを「膨大なデータで地道に実証」した中谷巌は、"long term implicit contract"(長期暗黙契約)というキーフレーズをさかんに強調した。いわく、リスク中立的な(つまり、売上や利潤の短期的な乱高下に耐えうる)大企業と、リスク回避的(つまり、できるだけ安定した収入を求める)下請け企業とのあいだには、つぎの二点を特長とする長期契約が「暗黙のうちに」成立している。(1)末永くおつきあいしましょう、だからそのかわりに、ウチ(大企業)の部品生産に特化してね。(2)ウチ(大企業)は不況時でも一定量の発注を保証してあげます、だからそのかわりに、好況時の無理な注文にも工賃は低く抑えてね ---
中谷の実証分析は1980年代後半、バブル崩壊前夜に行われたものである。1990年代の平成不況(「失われた10年」)を経て、こうした日本的システムは崩れ去ったと言えるかもしれない。しかし、平成不況以前に、不況らしい不況を日本経済は経験したんだろうか・・・。つまり、平成不況以前の成長経済下で、中小企業は暗黙契約にしたがい、低い工賃で大企業の無理な発注に応じてきた。これは確か。そして、いざ本当の不況(平成不況)がやってきたとき、大企業は、暗黙契約を一方的に破棄した。これも確かだろう。しかし、平成不況以前にも、そもそも大企業側が暗黙契約を誠実に履行したことはあったんだろうか。

昨日、南大阪景況調査アンケート(昨年10-12月期分)の回答が、堺市役所(出先機関)より送付されてきた。今回も、無作為抽出した1000社のうち100社弱から返答を得た。これから数年は、とりわけ、この調査の意義は大きくなる予感。ぜひとも意義あるものにしたいと思う。

2009年01月11日

従業者主権、ふたたび

年末年始のネット上では、派遣問題に端を発して、「労働市場の二極化」がさかんに議論されていたようだ。池田ブログあたりでは politically incorrect な「正論」がつとに主張されていたが、実は、主流派の認識もさほど遠くないところにあるように見える。すなわち、正社員による従業者主権体制が、「ノン・ワーキング・リッチ」と「ワーキング・プア」の二極化を促したという見方だ。

そこで思い出したのが、たしか20年ほど前のこと。Japan as No.1 の時代に、かの小宮隆太郎教授は「日本企業は労働者自主管理企業だ」と主張した。もれ聞くところによると、他の教授たちは「小宮先生ご乱心」と嘆いたそうだ。なぜなら、労働者自主管理企業が利潤極大化企業より非効率なことは既に証明済みの自明の命題であって、世界に冠たる日本企業がそんなものであるはずがない(また当時は、Azariadis=青木流の日本企業論が一般的だった)。が、「ヴェニスの商人の資本論」を著した俊英、岩井克人教授は、小宮教授の命題を真摯に受けとめて、動学モデルの枠組みでそれを証明した(成長経済では労働者自主管理企業のほうが効率的になる場合がある)。
ただ不思議に思うのは、その後の岩井教授の、(ナイーブともとれる)従業者主権への礼賛(つまり株主主権批判、たとえば、『会社はだれのものか』という本の帯には、「おカネよりも人間、個人よりもチーム、会社の未来はここにある」という文言がある)。冒頭の「二極化論」によると、高成長下で効率(と平等?)をもたらした従業者主権は、低成長時代には労働市場の二極化をもたらしたと言えるのかもしれない。いや、高成長下での「平等」も実は神話にすぎないけれど、パイの急速な拡大が問題を隠していたということではないだろうか。

2009年01月09日

美しい十代

要介護の家族がいてなかなか家をあけることができないんだけど、夜半に妻とカラオケへ行くのが、木曜の定例行事になりつつある^^。地元の野田阪神で、民家を改築した小さなカラオケ屋を利用している。といっても最近の流行歌はまったく知らないので、梶光夫「青春の城下町」とか三田明「美しい十代」など^^。夢を飾ろう・きれいな夢を・美しい十代・あぁ十代(関連して、「みんな名もなく貧しいけれど」)。私が小学校に上がる頃、東京オリンピック直前 1963 年の歌である。「大きくなったら何になりたいか」と聞かれて、「お金持ちの家のお手伝いさんになりたい」と答えた子が数名いたことを鮮明に覚えている(「総理大臣になる」と真顔で公言したアホガキもいたけど^^)。

2009年01月07日

放送大学の集中放送

放送大学が、1月21日から3月31日まで「集中放送授業期間」と題して、この秋学期に行われた講義をまとめて再放送してくれる。放送番組表を見て、今から録画予約に余念のないワタシ^^。『社会階層と不平等』『西洋音楽の諸問題』『表象としての日本』『企業統治と企業倫理』などなど。。
人のやっている講義をボーっと眺めるほど楽しいことはない。おもしろい講義や充実した内容なら、自分の仕事にも少しは生かせるかもしれない。これが、全国どこでも「無料」視聴できるのはすばらしい。でも、スカパーe2(CS110)で視聴できないのはなぜだろう(受信案内)。結局、スカパーか地元の CATV と契約せなあかん(少なくとも CS チューナーを購入せなあかんから、けっきょく「有料」)ということになってしまうのでは?

2009年01月03日

法人実効税率の算式

(休み明け一発目の講義準備に)法人実効税率の算式を調べていて、奇妙なことに気づいた。ネットで検索しても、たいがいのサイトは公式を示すだけ。公式がどのように導出されるのかを説明している場合でも、わかりやすく適切な解説は見あたらなかった(たとえば、Wikipediaの説明や、ここなど)。
すっきりした数値や公式の裏にはなにか仮定がある。そのからくりを知らないと、騙されているのではないかと不安になる。日本の実効税率の計算では、以下のように、定常状態を仮定しているのだろう(この仮定を明記しないと、納得できる説明にはならない)。

第t年(今年)の課税所得をA(t)、法人税支払額をT(t)、t-1年(昨年)の事業所税支払額をB(t-1)、法人税率(国税+住民税)をa、事業所税率をbとすると、

T(t) = ( a + b ) { A(t) - B(t-1) }
さらに、昨年の事業所税支払額B(t-1)は
B(t-1) = b { A(t-1) - B(t-2) }
年々の課税所得の伸び A(t)/A(t-1) = g を定数とすると、上の二式から次の(安定な)定常解が求まる。
実効税率 = T(t)/A(t) = (a+b)*g/(g+b)
さらに、g=1 とする。つまり、年々の課税所得はずっと同じと仮定したものが、通常の実効税率の算式である。
実効税率 = (a+b)/(1+b)
最後の式から、たとえば東京に本社を置く企業(法人所得800万円以上)の場合には a=35.19%、b=9.6%だから、実効税率は 40.87%。でも、成長企業の実効税率はこれより高い(5%成長で41.03%)。マイナス成長の場合にはこれより低い(-5%で40.67%)。

なお、定常状態などというのは仮想の状態なので、この仮定が妥当かどうかは別途に吟味される必要がある(5,6年で収束し妥当、簡単なシミュレーションを行う Mathematica のコマンド例)。

Political Compass

正月に、Mixi の卒業生の日記をながめていたら、面白そうなサイトが紹介されていた(彼には無断で引用^^)。The political compass。6ページにまたがる質問群に四択で回答していくと、最後に、回答者の政治的経済的指向が分析される(日本語版はこちら)。
bothaxes.gif
縦軸に Libertarian <---> Authoritarian、横軸に Left <---> Right 。ベンチマークとして、世界の著名人の言動から、彼らが上図のどこに位置するかが示されている。典型例現代の著名人の位置。先進国首脳はすべて右上の Authoritarian Right 保守右派?に位置している(日本の首相は掲載されていない)。ボクも(冗談でやってみたら)中心からわずかに右上だったが、おもしろいことに、日本人がやるとだいたいリベラル左派(左下)に分類される傾向があるそうだ。

質問じたいは、たとえば・・・"from each according to his ability, to each according to his need" is a fundamentally good ideaマルクス『ゴータ綱領批判』から)、あるいは The only social responsibility of a company should be to deliver a profit to its shareholders(フリードマン『資本主義と自由』から)。こういった言説に賛成か反対か・さぁどっち? という感じ。無回答(どちらとも言えない)という選択肢が無いとつらい。条件付きで賛成・反対とかマジに考え出したら、よっぽどヒマでないと終わらない^^。

2009年01月01日

企業の社会的責任、年賀状

派遣社員に関する一風変わった趣旨の記事を他所のブログで見かけた。この記事によると、派遣社員を解雇した企業が一方的に非難される謂われはない。なぜなら、派遣社員とはそういうもの(景気変動の調整弁)であり、そういう了解と契約の下に雇い雇われているものなのだから。--- これに反論するのは難しいと思う。元旦未明の某TV番組でもこのテーマが5時間にわたって討論されていたけれど、(ボーっと見ていたせいか)すっきりした答は聞けなかった。
meditate-tiny.jpgそんなこんなを、年末から(休み中のヒマにまかせて)ボーっと思いめぐらせていたせいもあって^^、今年の干支をとり違えてしまっていた(↓紺碧の空のカンペキのバカ^^)。今朝とどいた賀状を見て、妻が気づいた。さいわい、印刷は済ませたが発送(ポストへの投函)はしていなかったので、急きょ、新しいはがきを大量に買ってきて、ぜんぶ、印刷からやりなおし(言い訳ですが、妻によると、昨年の秋口に、NHK の趣味の番組?で、来年の干支を描きましょうといってトラの水彩画を練習していたのよ〜^^)。というわけで、ウシ(正確には、南アフリカ産ウシ科の wildebeest, 通称 gnu)の絵を借用(安直だし、モラル的にもなんとなくアレだけど・・・)。