2005年5月アーカイブ

北朝鮮飢饉、欧州CL

夕方の 6:30 から LSE で↓の講演を聞いた。これまでに何度か聴講した LSE 講演とはかなり雰囲気が違って、背広を着た日本人サラリーマン風の人が結構いた(招待客のような風情で受付の真ん前で待ち合わせをしておられたので、かの有名な日本人教授かと勘違いして頭を下げてしまった^^)。で、講演内容はつまんなかったです。アメリカの大学で長年教鞭をとる韓国人女性。スライドのことを "Powerpoint" と呼ぶのは IT 音痴に万国共通、でも "Amartya Sen revised" というタイトルはちょっと誇大な広告だったのでは?昨日たまたま見つけた 名大院生の研究ノート などでも既にサーベイされている内容の一部が紹介されただけ。

終了後、急いで地下鉄を乗り継いで Euston へ、バージン特急に飛び乗って 22:00 前に帰宅。欧州チャンピオンズ・リーグ決勝生中継(リバプールvsACミラン)、後半終了間際になんとか間に合った。リバプール、延長に入ってもACミランの猛攻をしのいでPK戦へ。で、なんと!奇蹟の逆転勝利。久しぶりの感動の試合。それにしても、Steven Gerrard は、ケガでの長期離脱を克服して素晴らしいリーダに成長したようです(悪ガキそのものの顔つきが、精悍でなんと大人びた顔に変化しました)。PK戦に入ると、リバプールの町からの中継では、おじさんのみならず、おばさんまで涙で声をつまらせインタビューに答えられない状態、シェフチェンコがPKを外してリバプールの勝利が決まった瞬間、アナウンサは The Chamipion's cup is returning to England. と絶叫。いや~、この熱狂はどこの国でもよいものです。それにしても、3-0から追いつかれPK戦でもやる気なしのACミラン、クレスポ(アルゼンチン)、シェフチェンコ(ウクライナ)、カフーとカカ(ブラジル)、最後はルイ・コスタ(ポルトガル)まで出てくる超豪華外人部隊、やっぱりおカネでは買えないものがあるんですね~。

セミナー

先週 5/10.,11 は Non Parametrics at Oxford。でも、本題については面白そうなモノは見つけられなかった。当然ながら、なんでも曲線にすればいいというものではないので、なぜ曲線にすべきかを聞きたかったんだけど・・・。ただし、プレゼンは例によって非常にわかりやすく、とっかかりの30分足らずで、Kernel Smoother の概略まで飲み込めた(なんだ、これは我々が日頃使っている季節変動調整の簡略版じゃないかと気づいた^^;)。新発見をひとつ。なぜこちらの人はこんなに説明がうまいのか -- ここまでは、日本人の説明が下手なんだとばくぜんと思ってたけれど、違うかも。帰りにたまたま本屋にあった経済学のノンパラ(セミパラ)の本(A.Yatchew "Semiparametric Regression for the Applied Econometrician")をパラパラとめくってみて投げ出したくなった。日本人が下手なわけではなくて、経済学者の説明が難解なのです(たぶん、むやみに^^;)。 今週 5/17,18 は、ロンドンで Stata Meeting(こちらの方は、どこかのおじいさんがやっていた Multiple Imputation of missing values という発表を聞けたのが収穫かもしれません)。で、こちらでも、ある司会者が面白いことを言った。「ここからの午後のセッションは、Economist に dominate されています」^^; で、直後に登場した若い男性は、「私は Economist ではありません」と断ってから話をはじめた(自分は潔白だとでも言いたかったのか^^;)。が、コメントにたったイタリア人の経済学者は、イタリアなまりの聞き取りにくい話を延々とはじめて、まわりの沈黙をひたすらうながしていた^^;(変な日本語ですが)。

こうしたセミナーや学会とは別に、ときどき、ロンドンまで LSE の講演 を聴きに行ったりする。来週 5/25 は北朝鮮の話。おもしろそうなので昨日チケットをオンラインで申し込んだら、今朝には郵便で届いた(宛名が Professor ARAKI、最近は、敬称はおろか、ガキにまでファーストネームで呼ばれることが多いので、なかなか良いひびき^^)。

総選挙

今日は総選挙(平日にやるところがイギリスらしい)。1997年(私がマンチェスタにいたときです^^)に誕生した労働党政権(Tony Blair が率いる New Labour)の三期目の政権継続がほぼ確実に。国民健康保険や国民年金の破綻、イラク参戦の是非、移民対策、大学の学費、教育の荒廃、地価の高騰などなど興味はつきないが、なんといっても面白いのは、政治家個人に関わること(わたしはゲスですから^^;)。愛人問題に絡んで大臣を辞職したブランケット(イギリス版・山拓?)は、ほどなくマスコミに復帰して、難なく再選を果たす(わたし個人的には別に問題ないと思うけれど、日本やアメリカでは政治家生命を断たれてもおかしくないような・・・^^;)。それから、月並みかもしれないけれど、二大政党の党首の履歴はおもしろい。労働党党首のトニー・ブレアはエジンバラのパブリック・スクールを卒業、オックスフォードでは one of the brightest と賞賛されたエリート。一方、保守党党首のマイケル・ハワードは移民三世で、ウェールズの公立学校を卒業、ケンブリッジでは、同様の Poor background を持つサッチャーたちのケンブリッジ・サークルに拾われて、政治家への道が開けた。長い下積み時代を経て保守党党首に。お金持ちのエリート家庭に左翼は育ち、貧しい労働者階級の家庭に右翼は育つという、古典的パタン?を見事に継承している。日本の政党では死語になった感のある「左翼・右翼」をこちらの人はよく使う(やはり、階級社会?)。 労働党・保守党に、「中道」の Liberal Democrat (自民党)というのがあって、通常は、これらを Big 3 として扱う。でも、実際の政策論争では、「左翼・中道・右翼」といった色分けはまったく不可能。どの政党も、中産階級の浮動票の取り込みが生命線だから?

電子著作物権利処理

私情協から、『あなたがインターネットで公開している電子教材を、我々の電子著作物権利処理事業のために提供してほしい』という旨の要請が、メールで届く。昨年あたりから何度か。無視しつづけているのだが、今日もまた届いた。 私は、講義教材等の自分の作成物に「無断コピーの禁止」などというみっともない制限を課す気は無いので、今のところ、この話には関心を持てない。が、こうまでシツこく何度もメールが届くと、別の方向に物事を勘ぐってしまう。で、すこしだけ蛇足を書く。 この事業の目的がよくわからない。何を考えて、教材著作権の保護事業などを提案されているのか。たとえば、私情協委員であらせられる(他大学)某教授の事例。「仲間と開発」したという学習用CDを添付した高価な本を出版し、必修科目で教科書に指定しているらしい。この大学の学生はホントにかわいそう。でもたしか、私情協はこの大先生の「試み」を絶賛していた。つまらないモノにお墨付きを与え、不当な「値札」をつけて、自由なアクセスを禁止する --- 私には、こんなイメージしかわいてこない。10年以上前に、私が私情協に期待していたことは、各教員の教育努力の正当な評価。素朴に考えると、教育努力の成果物の保護というのは、私のような人間にはありがたいことかもしれない。しかし、たとえば上述の私情協委員会なるものには、おおよそ自力で「著作物」を制作できる能力を持ち合わせた人はいるのだろうか。あの人たちに私の成果物を正当に評価する能力はないのではないかと思う。

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