BHPS at Colchester

Colchester の Univ. of Essex で開催された BHPS2005 という学会に行ってきた。まだちゃんと歩けないので、妻に車で連れていってもらった。統一テーマはないが、well-being に関する報告が多かった。BHPS アンケートの質問項目に、life satisfaction に関するものがかなりあって、これらを活用した分析。なかでも、Economics of Smoking 、これは面白かった。サマリーを読んでいて笑ってしまった(結構、身につまされる感じもしたから^^;)。報告者の説明によると、従来の議論は、タバコ中毒になると自分の消費行動について合理的な計算ができなくなる・だから政府がタバコに重税を課して消費を抑えてやることは人々の幸福に寄与するというもの。でもこの人は、BHPS の膨大なデータから、逆の因果関係を検証した(と言う)。すなわち、人々がタバコを吸うのは精神的なストレスが原因。政府がタバコの値段を禁止的に高めると人々の効用をかえって低下させるおそれがある(ウンウンと頷く^^;)。

そういえば、タバコの値段はイギリスでは£5(約1000円)。これがノルウェーあたりに行くともっと高くなる(オランダのセミナーでノルウェーから来た人に聞いたが正確な数字を忘れた・とにかく、目が飛び出るほど高い)。ノルウェーくらいまで高くなると、喫煙習慣を根絶しようという政策担当者の真摯さを感じるが、イギリスのように中途半端な?高さだと、かえって政策担当者の「セコさ」を感じてしまうのは私だけ? つまり、嫌煙論議の高まりによりタバコに課税しても文句は出ないのだが、しかし、禁止的に高くすると、ホントに人々がタバコをやめて税収が消えてしまう。そこで、タバコ需要の価格弾力性をにらみながら、「取れるところから取れるだけ取る」というセコい最大化計算をしているのではないかと・・・^^; なお、スモーカの私は、Euro 圏内へ出るたびに安いタバコをまとめ買いしている(channel shopping)。マルボロ20本1箱が、ポルトガルで 2.3 ユーロ、イタリアで 3.7 ユーロ、オランダで 4 ユーロ。昨年まで、(EU の精神に反して)イギリスはタバコ等のEU他国からの持ち込みに一定の上限を課していたのだが、この上限は、昨年、実質的に廃止されている。私にはもう必要はないけれど、イギリスに長期滞在する予定の愛煙家はポルトガルでまとめ買いをするのがもっとも安上がり。

ところで、三泊四日の学会だったので、Colchester 近くの B&B を泊まり歩いた。最初の日、飛び込みで入ったド田舎の B&B の受付、久しぶりにズブズブの田舎?訛りで話す女の子、「スップリ・スップリ」と何度も繰り返すので何のことかと思ったら、自分の住んでいる町の名前 Sudbury を地の訛りそのままで言ってる、そんなものをわかるはずがない(いや、わかる人にはわかるんでしょうが^^)。「うちは満杯なので知り合いのところを紹介してあげる」と親切に電話してくれたのはよいのだが、「英語をよく話せないカップルが行きますから」と電話先の相手に話してやがる^^;殺したろか・(標準)英語を話せないのはおまえじゃないのか^^;

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このページは、eiichiが2005年7月 4日 03:03に書いたブログ記事です。

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