南大阪景況調査

研修中の春先からの懸案事項だった^^;南大阪景況調査の集計作業が一段落。こちらに報告書などを掲載。4年前にたちあげたプロジェクト(地域連携共同研究プロジェクト)、主たる活動は、じばしん(南大阪地域地場産業振興センター)との提携・共同作業で、四半期ごとに実施している「南大阪景況調査」。数年前に(学生アルバイト総動員で)構築した「南大阪企業データベース」から毎回1000社を無作為抽出して、アンケート発送・回収といった作業を行う。私の研修中(この一年間)は、名古屋市大に異動された河合先生と桃大の河合ゼミの方々が全面的に支えてくださり、つつがなく調査は継続実施されていたのだけれど、集計作業を担当する人間(私)が、研修先でカンペキな「英国病」に罹ってしまい、仕事を怠っていたというわけ。帰国後に、自動集計のためのプログラムづくりからはじめて、ようやく作業が一段落したというところ。うちのプロジェクトは予算の大半が調査費用で消えてしまうので、ほとんど手弁当で作業を継続してくださった河合先生と河合ゼミのみなさんには、あらためて、深甚の謝意を表します;;堺商工会議所や泉南銀行などの調査もあり、あえて屋上屋を架す意義は?と問う人もいるけれど、他調査の場合には傘下企業や顧客企業に回答が集中することを勘案すると、たとえ同じ質問項目の調査を行ったとしても、完全ランダム抽出のわれわれの調査に存在意義はあるはず。今後は、質問項目の見直し・独自の特別調査の実施というあたりが課題になる。南大阪全域の企業データベースも構築したし、調査・集計作業も軌道に乗りつつある。景況調査以外にもいろいろと、企業へのアンケート調査を行うための基盤を構築したという意味でも、プロジェクトのここまでの活動は意義深いものだったと信じている。

ところで、本格的な分析には未だ遠いのだけれど、集計結果の数字をながめていて感じたこと。採算・雇用・在庫、客観的な数字は改善している。従業員のリストラも一段落、在庫整理も進んでいる様子がうかがえる。それにもかかわらず、「3ヶ月前と比較した現状」「一年前と比較した現状」「来期の見通し」という風に、経営者の主観的な判断がかかわらざるをえない部分は、マイナス値のオンパレード。現状の客観的な数字に関するプラス値は一年間継続しているのに、長い不況のなかで「期待」がとことん冷え切ってしまっているということか。

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このページは、eiichiが2005年10月16日 22:54に書いたブログ記事です。

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