↓で大阪府の公立高校のことを調べていて、「15の春は泣かせない」という名言を思い出した。蜷川京都府政が導入した総合選抜制(一学区一高校制)のキャッチフレーズ。そこで、京都の学区制のことをググってみたら、「堀川の奇跡」-- 「ゆとり教育で学力が向上~逆風を追い風に変えた京都の教育改革」(日経ビジネス) -- に行き当たった。総合選抜制の導入により京都市内の公立高校では大学進学率が急減したが、堀川高校は独自の教育改革によって「奇跡」をおこしたというもの。堀川高校からの国公立大学現役合格者数。2001年度6名、2002年度106名。ここ数年は、京大にも30~40名が進学。ほんまかいな・ありえない・・・と思ったら、かんたんにウラがとれた^^。堀川高校は、1999年に京都全域から応募できる専門学科としての研究科課程を設置したのである。日経ビジネスの記事には、このほんとうの要因に関する記述はまったく見あたらない。普通科の場合には総合選抜制の制約で近隣指定学区からしか生徒は集められないが、工業科や商業科などの専門学科は京都全域から生徒を募集できる。有り体にいうと、堀川高校は、総合選抜制のこの抜け穴をついて、受験エリートコースを「専門学科」として設置し、京都全域から生徒を集めたのである。これは奇跡でもなんでもない。 制度の隙間をぬって(制度を逆手にとって)一人勝ちに結びつける -- そういうビジネスモデルとしては素晴らしいということなのかもしれないが、そもそもお役所はビジネスをするところだろうか。府が定めた条例の抜け穴を府教育委員会が懸命に探しあてて衝くなんて、傍目にはなんだかおかしな感じ。そもそもの問題は学区制なんだから、いずれは東京のように学区制全廃の方向に進むはず。いきなり全廃では混乱をまねくから、総合選抜制により完全に均一化されてしまった公立高校にまず学校間格差をつくりだす(復活させる)。 堀川高校の試みは、全廃に向けたそういう準備ステップとしてなら理解できそうな気がする。
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このページは、eiichiが2007年4月 5日 17:55に書いたブログ記事です。
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