50歳未満は信じるな、頭脳警察

"Don't trust anyone over 30" というのは、1968年の「流行語大賞」。1960年代の世代間ギャップを象徴する言葉。大意は、音楽やファッションの嗜好、薬物使用や政治に対する考え方などなど、いろんな面で30歳以上はおハナシにならないねということだろう。なぜかこのフレーズが唐突に浮かんできて、これを出発点に Google してみた。いろいろとおもしろい発見があったので、メモしておくことに^^。

まず、"Don't trust anyone under 50." という面白いタイトルの文章を見つけた。筆者はコロンビア大の教員(自称、ベトナム反戦運動に関わった Baby boomers のひとり)。1960年代のコロンビア大学は、進歩的学生運動の世界的中心だった。しかし今の学生たちといえば、アメリカの戦争や世界の貧困などはもとより、大学周辺で日常茶飯のように目にする貧困や階級差別をもまったく意に介さず、特権階級のゴージャスな暮らしを満喫している。だから筆者は、"Don't trust anyone under 50" と叫びたいのだそうである。筆者によると、この劇的な変化をもたらしたのは、1973年の徴兵制廃止。徴兵制を廃止しても、貧困層からの兵隊応募は無尽蔵にあるから、アメリカ軍は困らない。富裕層やエリート学生は兵役を免れることができる。だから、学生たちも親たちも地域も政治家も、戦争や貧困を自分に関わる問題として考えることをやめた、ということらしい(骨太の反戦主義、The flame still burns ^^)。

ところで、反戦 Baby boomers といえば、日本の Baby boomers(団塊世代)が好んで歌ったという「戦争を知らない子供たち」。これは反戦歌として歌われたらしいが、歌詞のどこにも直接的な反戦の主張は見あたらない。作詞者(北山修)自身も告白(Wikipedia)しているように、純粋な若者が親世代への反発を素朴に歌にしたというイメージのほうが強い。で、このWikipedia の「戦争を知らない子供たち」の記事を読んでいて、そういえば、とんでもないパロディーの替え歌があったことを思い出した。頭脳警察「戦争しか知らない子供たち」^^。こちらに解説があるように、すさまじいバンド。実は、この替え歌の詞は今のいままで知らなかったんだけど、なんともはや・・・^^。/戦争の時代に/僕らは産まれた/第一羽田第二羽田/ジュッテンニイチ/三里塚/そして今でも戦い続ける/僕らの名前を聞かせてあげよう/戦争しか知らない子供達さ/(「第一・第二羽田」とは佐藤首相の訪南ベトナム・訪米阻止の羽田空港事件、「ジュッテンニイチ」とは国際反戦デーの新宿騒乱のことだろう、なんと YouTube にビデオを発見^^ 「第一・第二羽田」「ジュクの夜祭り」)。しかし、なにが驚いたといって、1970年代に発禁となった彼らのアルバムが、「幻のアルバム」という宣伝文句で、ちゃっかり商業ベースに乗って販売されていること(Amazon では税込\3150という高値で売られている)。印税は、やっぱり元メンバーに行くのかな。で、やっぱり彼らは、かのボブ・ディランと同じように、JASRAC と協調して、音楽著作権の期限延長とかを望むのかな。。

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このページは、eiichiが2007年11月29日 02:00に書いたブログ記事です。

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