Gmail の広告

Gmail では、ユーザのメールを機械的にスキャンしてキーワードを拾い出し、送信者や受信者が興味をもちそうな宣伝広告を、メール閲覧画面に表示する。たとえば、某高校写真部 ML での今日のやりとりには、Linux , Mac, ビジネス手帳というキーワードが含まれていた。だから、このスレッドを開くと、「Linux サーバ構築講座」「宋文洲手帳」「Mac経理くん」といった商品ページへのリンクが、ブラウザ画面の右端に表示される。この広告はけっこう楽しめて、たとえば、「○○先生」という冠つきのメールには「先生は頼りになりません」というイジメ対策サイトの広告がかなりの頻度で表示されるし、(不謹慎だけど)訃報+お別れ会への案内には「スキャナで出席確認」という広告が表示されたりする。

しかし、すこし前から、別の面で、これにちょっと疑問を抱いてる。というのも、どう考えてもメールの中身とは無関係の広告が表示され(ているように思われ)ることがあるから。しかもしかし、その広告表示には一定の法則があるような気がする。つまり、ある特定の人からのメールには、その当日の当該メールの内容にかかわらず、その人に「固有」の広告が表示されているような気がするのである。架空の事例でわかりやすい例え話にしてみると、某君からのメールには「バイアグラ」の広告が(メールの内容とは無関係に)いつも表示される。かと思えば、某女史からのメールには、彼女が半年ほど前にくれたプレゼントの品に関係する広告が未だに表示される。高邁な政治思想を語る某准教授のメールには結婚相談所の広告が表示され、若者の無気力を嘆く憂国の士からのメールには愛人バンクの広告が表示される、等々といった具合。

ある人が過去に出したメールの内容(キーワード)や Google 検索の履歴を、その人のメールアドレスと関連づけて記録する --- 考えてみると、Google のサービスは、こういうことができる仕組みに自動的になっているはず(もちろん、やっているとは言ってません)。ある人が(たとえその人は Gmail を利用していなくとも)Gmail 利用者へメールを送れば、そのメールは Google のデータベースに記録される。メールヘッダには彼の IP アドレスが残るから、彼が同じ IP で Google 検索を行えば、その検索履歴が誰のものかを同定しうる(共同利用端末の場合には、メール送信時刻と検索実行時刻をつきあわせてみる等の処理も行えばよい)。無慈悲な機械は、バイアグラでも愛人バンクでも、キーワードさえ合致すれば、もっとも効果的な広告を表示してしまう。プライベートな検索には Google を避けたほうがいいのかもしれませんネ^^。

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このページは、eiichiが2008年1月 5日 18:44に書いたブログ記事です。

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