↓の映画の感想の続き。下らない映画のことをしつこく言いたくないんだけど、映画のなかで主人公が「バブルって最高!」と叫んでいたのを思い出した。ひょっとすると、「バブル」は良いことだったという捉え方も世の中にはあるんだろうか。。でも、「バブル」にポジティブな側面なんてあったんだろうか。なにより、持てる者(資産家)と持たざる者の格差が拡大した。持たざる者は恩恵を享けるどころか実質賃金の低下と住宅費の高騰に苦しんだだけ。巨額の不良債権は銀行の貸し渋りをひき起して多くの中小企業が倒産したが、その一方で、銀行は、粉飾決算までして「有力」企業に追い貸しをしていた。にっちもさっちも行かなくなった「バブル」張本人の銀行は結局、血税(公的資金注入)によって救われた。 この過程を通じて、ある種のモラル崩壊が生じたようにも思う。政府や企業、いろんなところで優柔不断と無責任が露呈。大阪なんて、「バブル」真っ盛りに計画した巨大建設プロジェクトを、「失われた10年」を通じて着々粛々と実施しつづけた。また、銀行証券マンの給料がエンジニアの給料をはるかに上回るようになった。努力はダサい、タナボタ願望が蔓延。当時、あるネットBBSで有名だった東大物理学博士課程の院生が、勉強をやめて、金融機関に就職を決めたと書いていたのを覚えている(たしか、ノーベル物理学賞よりノーベル記念経済学賞のほうがはるかに簡単だとも言ってたな^^)。かたや三流大学の大学院では、コツコツと勉強する院生を名指しで「労多くして益少なし」などとからかう教授すら登場した時代。日経新聞社が「証券マン of the year」とかを選出してその人の受賞記念講演が行われるようになったのではなかったろうか。その講演会に一度だけ足を運んで、ブッたまげたことをよく覚えている。その年の受賞者は、ダ・ビンチの絵やら図やらを持ち出してきて、なんでも、森羅万象は「黄金比の法則」とやらに従うのだから、株式投資も「黄金比」で考えればいいのさ、と宣っていた(さすがに会場からは幻滅のため息がもれていたけれど^^)。
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