アメリカの消費者の目が厳しいことを示す一例(アメリカでも霊感商法がまかり通っている一例?)を見つけた。Pear Cable という会社が販売している ANJOU ケーブルというのは、メートル単価 $1500 (現時点の円高レートでも ¥163500!、ANJOU という名前から三河安城を連想したが、洋梨 pear の品名らしい^^)。 なんでも、あるオーディオ愛好家が「踊りだしたくなるケーブルだ」と絶賛したそうで、それを受けて、Gizmodo (ガジェット情報サイト?)が「こんなものを使うと踊るアホになる」と非難した。事はそれにとどまらず、超常現象・疑似科学への痛烈な批判で知られる James Randi という有名人が乗り出してきて、こんなものはインチキだと断言した上で、「このケーブルの優位性を証明できれば100万ドルの賞金を出す」と言い出した。で、あるオーディオ雑誌の記者が Blind test 目隠し実験に名乗りを上げたのだが・・・Pear Cable 社は挑戦には応じなかった。結果、Randi 氏は、Pear Cable 社を「インチキ chicken」と批判する文書を公開。このケーブルは、Yahoo「2007年最悪商品リスト」にランクされた。
でも、この Yahoo Worst Tech Products of 2007 だけど・・・当の Pear ケーブルについては「たしかに良いケーブルだが高すぎるのでボッタクリ論争が起きている」という評価のみ。それより、Apple TV と Windows Vista もランクインしていて、辛辣な評価を受けている。Vista はどうでもよいが、Apple TV は拙宅ではけっこう重宝してるんだけどな。。
それはともかく、メートル16万円のケーブルにこれだけの大騒ぎをするアメリカに比べると、日本の牧歌的な風景もまた極端なのかも。2ちゃんねるのような匿名掲示板で、猫も杓子もすべてごちゃまぜにして超安値のケーブルだけがすばらしいといった根拠不明の批判しか出てこないのもおもしろい。