ブル4

チェリビダッケ+ミュンヘン・フィルのブルックナー交響曲4番。1134円のCD。在庫切れで4ヶ月ほど待たされ、もうすっかり諦めていたが、一昨日ようやく届いた。まだ聴く時間がとれないが、チェリのブルックナーは、3番、5番が良かったので、これもとても楽しみ(でも後期の7番以降は、弦の美しさで、やっぱり、ウィーン・フィルかな。ジュリーニもいいし、カラヤンが逝去直前にボロボロの体に鞭打って演ったのもすごくいいと思う。チェリの8番は冗長な気がする)。 この4番は「ロマンティック」という副題ほどにロマンティックな曲ではないけれど、不可思議なのは、この4番と、それから世紀の大傑作といわれる8番の二曲に関してのみ、ブルックナー自身がなんとも陳腐な解説文を書き残していることだ(「コザック兵がやってきて闘いが起きる」、「闘いのあとに平和がおとずれる」などなど)。これだけ荘厳にして深奥な曲に、作曲者自身がわざわざ浅薄な解説文をつけるのは、にわかには解せない。「中欧の深い森にたたずむ大聖堂、香煙に仄かにまじる屍臭」(田代櫂『ブルックナー・魂の山嶺』) --- 言葉による説明なんて、これくらいでじゅうぶん。

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このページは、eiichiが2008年7月29日 14:08に書いたブログ記事です。

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