基本的に、日本製の音楽CDは買わない主義なんだけど(べらぼうに高いから)、昨日、久しぶりに「国産」を一枚購入した。朝比奈隆+大阪フィルハーモニーがオーストリアの山奥まで出かけて行って、ブルックナーの墓前(聖フロリアン教会)で演奏したという交響曲7番。1枚3000円(メチャメチャな値段だけど、買うバカ=私もいるのだから・・・^^)。 CD 発売は1987年とあるから、時は Japan as (if) No.1 の絶頂期。ジャパンマネーにモノを言わせて実現させた「酔狂」にちがいないが、指揮者の朝比奈はきわめてマジメに取り組んだようで、愛好家のあいだでは「奇蹟のブル7」と呼ばれている代物らしい。「奇蹟」の所以は・・・まず、聖フロリアン教会はオーケストラ演奏にはそもそも不向きで、金管楽器をフル音量で鳴らせなかったらしいのだが、むしろこれが幸いして、大フィルがいつになく素晴らしく落ち着いた演奏をしたらしい。さらに、(おそらく手違いでうっかりと)聖フロリアン教会の鐘の音が録音されてしまっているのだが、この鐘の音がなんとも曲にマッチして、すばらしい雰囲気をかもしだしているらしい。要するに、悪条件と単なる失敗がすべて幸いに転じて、「奇蹟」の一枚が完成したということだろう。
これに加えて、マタチッチのブル5とレーグナーのブル5(「岩のブルックナー」と「絹のブルックナー」^^)も注文。この名盤二枚を合わせても、(世界的には)無名の朝比奈+大フィルのほうが高額になるというのはやっぱり納得いかないけれど・・・^^。で、実はあと2枚、ジュリーニ最晩年のドボ9(新世界より)と、同じくジュリーニが晩年にベルリンフィルと演ったモーツァルト40番ト短調・41番ジュピターも同時購入(さいきん、ジュリーニの晩年のものも漁ってます^^)。
もうすでに拙宅は未聴 CD の山だけど、いまのうちに収集しておいて、10年後にはじっくり聴きたいなぁという作戦ですねん^^(↑の朝比奈あたりも、数年後には廃盤になってるかもしれへんし)。。