ラストゲーム

東京で、映画をひとつ見た(旧友との待ち合わせまでの時間つぶしに、あ、公務出張中ではないですよ^^)。学会会場が慶応大学ということもあって、「ラストゲーム(最後の早慶戦)」。太平洋戦争末期、学徒動員の直前に、戦地に赴く学生たちへの餞にと小泉信三(慶応塾長)が企画、飛田穂洲(早大野球部顧問)が当局の反対を押し切って決行した「最後の早慶戦」の物語。石坂浩二が演じる小泉信三は、知的でおだやかな感じ、とても良かった。小泉信三といえば「海軍主計大尉小泉信吉」(他にも名著はあるのだろうが、これしか読んだことがない^^。戦死されたご子息を追憶する記、ただただ泣けます)。映画のなかでときどき関西弁が話されていたので、調べてみると(というか、Wikipediaからすぐに^^)、意外にも、両校主力メンバーは関西出身だったことがわかる。早稲田の四番・笠原(大阪・市岡中学)、投手・岡本(大阪・扇町商業)、慶応の四番・別当(兵庫・甲陽中学)、投手・大島(岐阜商業、故障で登板せず)。高校野球選手権歴代優勝校を見ても、西高東低はあきらか(なぜだろう、高校野球の檜舞台は甲子園だから、東日本の子供は野球にあまり興味がなかった?)。とまれ、最後のエール交換の場面では、「若き血」(応援歌)ではなく、「塾歌」(校歌)を流してほしかった(早大側は「紺碧の空」ではなく「都の西北」なんだから)。塾歌が流れれば、観客の嗚咽の回数も数倍は増えたはず^^。前にも書いたが、この塾歌は、古今東西、最高の校歌だと思う。おおらかにして荘厳な旋律。大仰で単純なスローガンはひとつもなく、知的に静かに燃える感じ。本家本元の正式版 はこちら。

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このページは、eiichiが2008年9月12日 15:50に書いたブログ記事です。

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