↓のタイトル、「算数二題」から「数学二題」にかえました(さいきんは冗談の通じない人が多いから・・・^^)。
ところで、昨日、大阪市大学情センタ(杉本町)に出かけた。帰りに、数年ぶりに我孫子方面への道を歩いたところ、景色が変わっていることに気づいた。「夏爐(かろ)」という、老舗の喫茶店がなくなっていた。帰宅して妻に話したら、なぜか彼女も知っていて、かなり以前にテレビ番組でもやっていたそうだ。ネット検索してみると、「夏爐がなくなる(なくなった)」という記事がいくつも出てきた。知らなかったのはボクだけか。。
「憩務所・夏爐のレモンライス」に、店とメニューの写真。 「想い出のレモンライス」 は、長年この店に関わった人の惜別の記。 「レモンライスのレシピ」, 「レモンライス再現実験、市大生協にてレモンライス復活」ほか
すべてのサイトが回顧しているように、ここの名物は「レモンライス」(椎茸入りのヤキメシ)だった。しかしこれ以外に、実は、隠れた「名品」があった。豚カツ弁当。この店のメニューには、「ブタ勝つ(ソクラテスの負け)弁当」と記されていたもの。このネーミングは、明らかに、大河内一夫教授(社会政策論)が語ったとされる言葉、「太った豚になるより痩せたソクラテスになれ」をもじったもの(知泉 Wiki によると、大河内は実際には語らず、また、オリジナルは J.S.Mill )。 この弁当の名付けを思い出すと、今でもいろいろと想像できて楽しい。まずなにより、「そんなこと言ったって結局ブタが勝つんだよ」という素朴なメッセージが実によく伝わってくるけれど^^、長いあいだ学生たちを見守り続けてきた店の親心(「ブタでもいいじゃないの」)や、「結局ブタには勝てなかったんだよ」「気がつきゃオイラもブタになっちまってた」という嘆き節も聞こえてきそうな。。
敬愛する S 先生は常時ここを利用しておられた。5,6年前に最後にこの店に入った時の会話・・・「たしか以前においでになりましたよね」「えぇ、S 先生とたまに来てました」「あぁ S 先生といえば、お弟子さんがご立派になられたそうで」・・・(ボクのあとに某国立大から来られたお弟子さんのことだろう^^)。
以下はまた蛇足ながら、「アート」や「イーグレット」は、(経営者=店の人もそのままで)健在のようだ。このあたりは、某建築学専攻の先輩とよく入った(私はもちろん経済学専攻だが、コンピュータつながりで親しくなった)。この先輩がとってきた仕事を手伝わせてもらっていた時期がある(80年代後半のバブルの頃にさかんだった地方博覧会、天王寺博や花博の待ち行列シミュレーションなど)。シミュレーションは当時関西では最速の京大センターで行い(一回ジョブを submit して数万円の課金^^)、計算結果を持ち帰って、会場全図と各パビリオンや道路の混雑度の時間的変化を、640 x 400 ドットの PC の画面に表示する。快適に(実用速度で)再現表示するために VRAM メモリを直接に操作するコードとか、大型計算機用 8インチ^^フロッピーディスクを MS-DOS から読むプログラムを書いていた。おたがいにオーバードクターだったので、当時、不遇の助手が怨恨から教授を殺害した事件(広島大学教授殺人事件)が起きた時には、「気持ちはわかるような・・・」と話しあっていた^^。