郵便ポストに、大阪市役所からの薄っぺらな封筒が入っていた。封もされておらず、宛名欄には
戦没者遺族の皆様へとあるだけ。中には紙切れが一枚。なんでも、経費削減のために「戦没者遺族援護事業」全般を大幅に見直しており、毎年末に役所が遺族に届けていた「慰問品」も廃止するということらしい。経費削減自体は結構なことだ。けれど、なぜ、こんな風に、相手の神経を逆撫でするやり方しかできないのだろうか。
封もされておらず、宛名もない。慰問品を毎年届けていたのなら遺族リストは当然あるのだから、受取人の住所と氏名を印字することなど容易なことだろうに・・・(せめて、○○様と名字だけでも印字されていれば、どれだけ誠意の伝わり方が違うことか)。戦没者遺族なんてわざわざ役所が個別に対応するほどのものではありません、あなたのところは「遺族」といってもちゃんと名前付きで呼ばれるほどのものではありません、ということか。慇懃尾籠の小役人口調で、職員の給与カットや職員数削減に言及していることも鼻につく。そもそも「援護」事業とは、なんと情けない事業名だろう。金品など誰も求めていない。心を伝えてほしいだけなのに。