というわけで、4月30日締めの論文をしっぴつちゅう。調査報告のようなもんで味気ない(つまらない)んだけど、ひとつ面白い(というか、困った)発見があった^^。
図は、南大阪地域のある景気指標(雇用人員の「過剰感」)を、日本全国の同指標(日銀短観)と比較したもの。青の線が南大阪、赤が日本全国の大企業のもの、緑が日本全国の中小企業のもの。上へ行くほど、雇用人員の過剰感が強い(つまり、経営者はできれば人減らしをしたいと思っている)。明らかに、南大阪の値は異常(に見える)。日本全国で見ると、大企業も中小企業も昨年の春先くらいまではずっと人手不足感が強かったのに(アルバイト・パートを含むことに注意)、南大阪では一昨年の中頃くらいから人手過剰に転じている。
でも、この南大阪の動きを「異常」と言えるかどうか。統計的検定を試みてみると、「異常とはいえない」という結論しか出てこない。つまり、このグラフの青と緑の差は「誤差の範囲内」。まぁ、グラフだけではわからないということかな。。
※ 三択のアンケート結果なので指標は多項分布にしたがうが、南大阪はサンプルが少ない(かもしれない)のでプログラムを書いて分布を計算してみると・・・「南大阪調査の母集団特性は日本全国調査と同一である」という帰無仮説は、10%水準でも棄却できない。