「専願」

研修中の某同僚のお弟子さん。ひょんなことから、ボクが主宰する勉強会(非正規)に顔を出すようになり、もうかなり長いつきあいになる。頭もいいが、性格もいい。その彼が某大学院推薦入試に応募したいということになり、今日、いっしょに書類一式を揃え終えた。一件落着とホッとして、笑って別れたんだけど・・・。 帰りの電車のなかで応募書類を見直していて、「専願」の二文字に気づいた。彼もボクも、ここまでこの二文字にはまったく気づかなかった。しばらく開いた口がふさがらなかったが、この大学院は、推薦入試の場合には、筆記試験を免除するかわりに、「専願」でなければならんということらしい。彼は、すでに国公立大学院の受験も決めていて、このまま推薦入試で出願すれば、これはルール違反になってしまう。

電車のなかで悩んだ。専願なんて紳士協定じゃないのか、高校・大学入試でも専願辞退の例はきっと山ほどあるだろう、言い逃れの理屈はあるか、そもそもルール違反になるのか・・・などなど。でもまぁやはり、電車を降りたときには、「ルール違反はやめておこう」と彼に電話をしていた。彼はもちろん一言返事で素直に納得して、むしろ自分の責任と申し訳なさそうに謝ってきた。

すでに結論を出して8時間くらい経過してるんだけど、未だにあれこれ考えている。それにしても、大学院入試を「専願」というのは、なんだか違和感がある。卒業生(卒業予定者)が学外の国公立大学院を受験するのは、ある意味では就職活動と同じようなもの。人一倍の努力をして難関をめざすのだから、むしろどんどん奨励すべきだ。そして、運悪くあるいは力及ばず敗れて家に戻ってきたときにはせめて学内推薦で迎え入れてやってもよいのではないだろうか(まぁ、そういう子は一般入試でも合格する可能性が高いとはいえ・・・)。

高見 Takami 高見 (D5000+Nikkor18-105)

このブログ記事について

このページは、eiichiが2010年2月 1日 01:33に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「(3D)Avatar, いのち」です。

次のブログ記事は「Golden Slumbers」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.13-ja