朝ナマ

毎月末金曜日の深夜に放映されているTV番組。毎回同じようなテーマで、面白味がなくなってしまったように思う。連休の暇つぶしに先週金曜日の録画を早送りで見たが、経済専門家?のお話に何度か苦笑。覚えているところだけ、いくつか・・・。

  • 「日本政府の累積負債は900兆円というが、これは税金を上げたい財務省のオーバーな宣伝だ。政府資産が600兆円あるから正味の借金は実はたったの300兆円なのだ」 → 政府資産といえばまず道路・河川などのインフラストラクチャ(国民経済の屋台骨)。こうした公共財の資産価値をあてこんで「政府赤字はまだまだ大したことはない」と語る風潮は、まさに末期的病状では・・・。しかしそもそも、数年前に話題になった政府資産の圧縮効果は、わずか12兆円ほどの国庫収入増ということではなかっただろうか。
  • 「インフレ・ターゲット政策によりデフレから脱却することで経済は好転する」 → 10年前にはボクもそう思っていたけれど(はずかしながら^^)、そんなことは不可能だということをみんなが悟ったのが、この10年ほどの経験ではなかったのだろうか。「ボクらにはわからんけれど・・・」と言いながらも「デフレはグローバルな圧力によるもので、小手先のマネーゲームでどうこうできるものではない」と指摘した堀江某と猪子某の慧眼(時代の寵児と呼ばれる人はストレートに核心を直感できる?人間的には好きじゃないけれど^^)。
  • 「日本政府の教育支出額(GDP比率)は国際的に見て低い。これを引き上げて、公教育をもっと安くすれば日本はかなり良くなる」 → 公教育を安くしてこの国が良くなるとは到底思えないが、それはさておき、日本政府の教育支出は少なくはない。たとえば英国と比べてみよう。主要国政府支出内訳のGDP比を見ると、文化・教育支出のGDP比率は、日本4.7%、英国5.8%。たしかに低い。しかし、税収のGDP比を見ると、日本27.9%、英国37.1%。したがって、税収に占める教育支出の比率は、日本16.8%、英国15.6%となり、日本の方が高い。日本政府は少ない税収をやりくりして教育支出に他国より多くのおカネをつぎこんでいるのである。教育支出をもっと増やすためには、税収を増やさねばならないということではないだろうか。

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このページは、eiichiが2010年5月 1日 23:57に書いたブログ記事です。

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