財政のあらまし

今週月曜木曜の「経済学」では、日本の財政のあらましを説明。プライマリバランスを10年後に黒字化するという中期財政戦略が発表されたおりでもあり、(一部の^^)受講生は興味を持ってくれた(かな?)。ただ、こういう話はなんだか、右も左もわからない学生相手に拙い演説をぶっているような雰囲気がなきにしもあらず(「日本の大学の先生は教室外で通説を語り、教室内で自説を語る」とは、さる高名な先生の有名なお言葉。でも、数名いる社会人聴講生のなかのお一人が、ときどき私がうっかり発する本音の言葉に反応して快哉の笑みらしきものを浮かべてくださるので、ついつい調子に・・・^^)。

といっても、内容自体は、優等生(財務省の回し者)的の標準的なもの(講義資料はこちら、教室内ではちゃんと通説を語ってますから^^)。日本の現状は「中福祉低負担」。この歪んだ状態をどの方向に是正していくか。高福祉高負担(スウェーデン型)か、中福祉中負担(英独)か、低福祉低負担(米)か。答はやっぱり、中福祉中負担の道だろう。つまり、税金をあげる(低負担を中負担にする)方向。ここ数十年の社会保障費の異常な伸び(他の費目はすべて横ばいか減少)を見ると、「まずムダを省いてから」なんて言うのは的外れ。「企業からもっととれ」と言ったって、法人税はすでに世界最高水準(OECD統計)。所得税と消費税は国際的に見てかなり低いんだけれどね・・・といった感じ。

ところで、来る日も来る日も私語を叱り続けていたら、とうとう学生(保護者?)からクレームが来たらしい。いわく、先生はいつも機嫌が悪く、通常の質問をしても、私語をしている者と同様に冷たい対応をされる。欠席したためプリントを欲しいといってもそっけなく相手にされない・・・。あのネ^^、誓って言いますが、私は、通常の質問をしてくる学生さんには常に懇切丁寧ににこやかに対応しています。が、「欠席したからプリントをくれ」などというのは「通常の質問」ではありませんよ。そもそも、「欠席したからプリントをくれ」という人のために、過去のプリントの入手法についてはここまでの講義中に4回も説明しました。6月に入ってからはさすがにそんなことを言ってくる人はいなくなっていたのに、あなたはまったく出席していなかったのでしょうね。

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このページは、eiichiが2010年6月18日 23:34に書いたブログ記事です。

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