Moodle の入門手引き

近年なにかと話題になる eラーニング、eポートフォリオ、学生カルテなどの教育用ICTシステム。大小の業者が、高額豪華版から廉価の簡易版までいろいろな商用ソフトを販売している。が、こういうものは早晩、オープンソースのソフトウェアに収斂していくのではないかと、ワタシは思う。

なぜならまず、オープンソースはフリーでおカネがかからない。これは大学経営の全般的な悪化にかんがみて、非常に重要なポイントだ。また、システム自体の質についても、早晩、オープンソースに軍配が上がりそうな気がする(活用の現場=大学を中心に開発が進んでいるのだから)。たとえば、オープンソースの統計ソフト R は、高額の商用統計ソフト S を超える(Sの一歩先を行く)という意味をこめて R と命名されたらしいが(私の勝手な解釈?)、いまやもう完全に S をぬきさって、統計ソフトの「世界標準」となった。同様に、eラーニングのための LMS(学習管理システム、Learning Management System)の分野では、Blackboard などの高額商用ソフトではなく、オープンソースの Moodle が主流になりつつある。Moodle での利用を前提にしたリメディアル教材などもあちこちで開発されており、この流れはもう止まらないだろう。今後、同じようなことは、eポートフォリオなどの分野でも起きるのではないだろうか。

しかし、この種のオープンソースが商用ソフトに勝てない唯一の?ポイントは、業者のきめこまかな利用サポート。オープンソースの場合には、「手弁当」でこれをやる必要がある。本学でも、商用ソフトの導入と並行して、Moodle などの活用を数年前から試みてはいるが、いちばんの問題はこれだ。外人の先生たちは既に「世界標準」の Moodle に慣れ親しんでいるから、なんの抵抗もなくすらすらと使いこなすのだが、一般にはそうではない。ネット検索してみると、あちこちの大学が、Moodle 利用のための自作マニュアルを準備していることがわかる。

というわけで、桃大 Moodle についても、ごくごく簡単な利用手引きを作ってみようと思い立った(こちら)。別のもっと良いものが出てくるまでは、これをボチボチと充実させていく予定(ボクが作るべきものではないのかもしれないけれど、まぁ立場上、みなさんに Moodle の利用を薦めていることもあり・・・)。

※と言ってるシリから、Moodle サーバがコケてる^^(ごくごくまれにこうなりますが週明けには復旧します、秋学期のシステム更新以後はゼッタイだいじょうぶ)。

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このページは、eiichiが2011年5月14日 12:53に書いたブログ記事です。

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