債権取崩国への転落

日経9日付けのこの記事によると、2011年は31年ぶりの貿易赤字となるようだ。貿易赤字は今後も構造的に定着し、2015年には経常収支も赤字に転落する見通しとのこと。 これは、2005年に経済財政諮問会議が示したシナリオより20年も早く日本は「成熟債権国」になることを意味する。が、さらにそのわずか数年後の2015年には早くも経常収支が赤字になり日本は「債権取崩国」へ急転落してしまうという。これはかなり衝撃的で、諮問会議の楽観的なシナリオではもちろん想定外のことだったろう。政府の「無策」を非難することはできるかもしれないけれど、早晩いずれこうなることは、60年前にクラウザーが国際収支発展段階説で唱えたとおり。

国債暴落のD-Dayは、明日か数年後かに突然やってきて、わずかな貯蓄も何もかも奪っていってしまうのかも。。『もし小泉進次郎がフリードマン「資本主義と自由」を読んだら』というコミック本は、(悲観的な)D-Dayシナリオを予言している。それにしても、増税論議も年金改革も未だに進まない状況で、なぜ長期金利が(何事でもないかのように)低位にとどまっているのか(なぜ国債価格はいま暴落しないのだろうか)。この点について、昨晩、興味深い記事を見つけた(国債価格と財政破綻の可能性)。

このブログ記事について

このページは、eiichiが2012年1月10日 05:23に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ホテル阪神」です。

次のブログ記事は「Cシェル変数に疑問符を代入」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.13-ja