2012年5月アーカイブ

産業特性と地域特性など

地域経済の分析をする際に、産業特性と地域特性を分離することは重要だと思う。地域の経済動向が産業構成の違いだけで説明できるなら、「地域」にこだわる必要などないはずだから。地域分析は、量的な産業構成ではなく、地域独自の、どちらかというと質的な差異に着目する必要があるように思う。
いま指導している博士課程の院生は、都道府県別の倒産率の違いをテーマにしているのだが、昨年度末に出してきた博論では、産業特性と地域特性をごちゃまぜにした非常に粗っぽい分析をしていた。これじゃあ話にならないと批判したら、じゃあオマエが指導しろということになったんだけれど(怒)、しかし、彼の指導をはじめてからいくつかの文献を読んでみたところ、同様の稚拙なデータ処理が少なくないことに気づいた。とくに日本語で書かれたものはみごとに玉石混淆。たとえば先日、献本(というか、いらないというのに持って帰らされた)某自治体研究所の「大都市型産業集積とナントカ」の一節などは、事業所密度等のデータを白地図に色分けしただけ。データ処理に工夫も苦労も見いだせないし技法もオソマツに過ぎる(こんな小役人作文を「施策立案」と称されたのでは府民の血税がもったいない、と思うのは私だけか?)。

日本経済学界の「プリンス」Y教授のオークションに関する論文を、修士課程の演習で読み始めた(なんでも、教授が学部学生の頃に執筆して大内兵衛賞をとり、査読雑誌に掲載されたものだとか?)。今週は、独占とクールノー複占の厚生比較。初等数学だけで証明をかさねていく独特の論法、かえって難解だったり・・・。

本田由紀『教育の職業的意義』(帯のキャッチは「若者に希望を!」)。前著『ニートって言うな!』でファン^^になった著者なんだけど、今回の本を読んでまず感じたことは、さすがに東大・・・。いまや死語となった社会科学用語がつぎつぎと登場して、文科省の「社会人基礎力」や「キャリア教育」への徹底的な批判が展開される。学生を一人でも多く就職させるためならば、なりふりかまわず?「産学協同」でもなんでもアリの一般大学とは、やっぱり一線を画している。

スケベ人間

今日、年配の先生が神戸の厳格な空手道場で仕入れてきたという話をされていた。オランダには「スケベ・ニンゲン」という町があって、そこへはチンチン電車で行くとか・・・^^。

そういえば、むかしワタシが足をくじいた町は「バカ・ニンゲン」だった。ちょっと調べてみると、ニンゲン -ningen という接尾辞?は、要するに、英語の -ham が home をあらわすのと同じようなものらしい。だから、スケベ・ニンゲンとは、スケベ一族もしくはスケベの故郷といった意味だろうか。そして、スケベというのは、どうも、オランダの男の(古風の)名前らしい(英語の shave ヒゲを剃ると同じ語源だそうだ)。

それがどうした、って、単に面白かったから。。

おなじく今日、若い同僚の女性教員の服装を見て、なぜか「コケティッシュ」というコトバが出てしまった。「コケティッシュって失礼な表現だったっけ?」と付け加えたが・・・すぐあとに、iPhoneの辞書で確認して、冷や汗をかく^^。

GRD3のことなど

妻が旅行をするというので、カメラ(リコーGRD3)を貸してあげた(壊してでもくれようものならGRD4が買えるし・・・^^)。そしたら、旅先から電話があって、「このカメラ、望遠とかにするにはど〜したらいいの?」。意外な質問^^。いや、GRは単焦点28mmときまったものなので・・・「そんなことはできないよ」というとなんだかガッカリしたような・・・。
旅先で、同行したオバサンたちが得意げに語る姿が目にうかぶ。ズーム機能もついていないなんて、あなたのダンナさんはほんとにナニも知らないのね・・・すみません^^。

博士課程の指導で、ある指標の計算を指示している。(指導する立場なんだから、もちろん?)こちらでは既にすべて計算済み。Rのスクリプト作成に2時間ほどかかったので、まぁ少しはややこしいデータ処理ではある。プログラムを書かなければ、どれくらいの日にちがかかるかわからない量の作業になる。でも、このRスクリプトを当該院生に理解させて自力で書かせるなんてことは、1年たらずではまずムリ。さて、どうしてものか・・・。

ワークプレースメント

南大阪地域・大学コンソーシアムの某委員会に出席。真ん前に座っていた方の顔に見覚えがあって、会議のあいだじゅう、誰だろう・誰だったろうと考え続けて・・・終了直前に思い出した。かの芋エネルギーを開発している近畿大学教授(こちら)。
会議のなかみのほうは、「ワーク・プレースメント」とかいう、いわば給料をもらえるインターンシップの導入に関わる業者とのお話で、(ちょっと敷居が高いかなという感もあったけれど)何の異存もなかったので、合意してきた。Web制作やコンサルタント業などなど、コンピュータや語学の専門知識を要する職種を体験できるそうだ。優良中小企業を紹介してもらえるならば、こちらも本腰を入れて鍛えがいがあるというもの、ではないだろうか。

ポカの二連発

月曜は朝1限から4限までぶっとおしの講義(9:20〜16:30、昼休み50分、各時限のあいだに10分間の休憩)のあと、16:50から19:00くらいまで会議。こういうスケジュールを数週間も続けると、ポカを無意識にやってしまう。

昨日の3限。先週に配布済みのプリントに沿って説明をはじめたが、受講生の様子がおかしい。一人が手をあげて「そのプリントはもらってません」。え!?前回に配ったプリントを確認すると・・・裏表に同じページを印刷していた。
つづく4限。前回の復習から入るが、話しはじめて20分くらいで息切れ。「それでは今日のお題に入りましょう」とプリントに沿って説明をはじめたが、受講生の様子がおかしい。一人が手をあげて「そのプリントはもらってません」。え!?講義をはじめる前に配ったはずのプリントを確認すると・・・教卓に積み上げたままで配っていなかった。

と、冗談のように書いているけれど、真剣に方策を考えないと・・・。

休講

耳鳴りと目眩で、2日つづけて休講にしてしまった。数名の受講生からお見舞いのメールをいただき、涙がちょちょぎれた^^。申し訳ないです。

鉄の女の涙

封切り前の正月くらいから楽しみにしていた「サッチャー・鉄の女の涙」を、ようやく、見に行った。メリル・ストリープ演じるマーガレット・サッチャーはなかなかキュートでよかったんだけれど・・・IRA、労組、経済改革、人頭税など、すべての重要な問題が何の解説(的なシーン)もなくさらりと流れてしまって、物足りなかった。良い映画をみると、数度は感動で嗚咽しそうになるんだけど^^、今回は一度だけ。フォークランド紛争に勝利した直後のサッチャーの国会演説、「今日だけは論戦をやめて、英国人であることの誇りにひたろう」。

学部サイトに新メニューを追加してみた。経済学への誘い。とりあえず「世界のなかの日本」と題して、簡単なサンプルページを作成(こちら)。まぁ、ご意見をうかがって、問題がないようならば、ネタを学部内で広く公募しながら、逐次に追加していきます。実は、ボクも、こういうネタなら山ほどあるんだな^^。とりあえず、今年からはじまったリレー講義で現代経済分析コースを案内するネタとか、ゼミのコンピュータ関連のネタとか。。

GDP per capita

国民ひとりあたりGDP。GDP(国内総生産)は(ラフに)一国内で一年間に稼ぎ出された所得総額に等しいから、GDP per capita はある国の平均所得に近い指標だ。

20120428_ASC081.png 経済学の講義などでは、Wikipediaの世界ランキング表を大教室のプロジェクタで見せながら「日本はすでに豊かな国ではないのかもしれない」などとエラソーにのたまっているわけだけれど、先日(4月28日付)の英Economist誌の記事(こちら)には、あらためて、感慨深い?ものをおぼえた。購買力平価(均衡為替レート)で換算すると、日本は、既に、シンガポール・香港・台湾に抜かれている。2017年には韓国にも抜かれる(予定)。Economist誌のグラフは、日本の成長線が1990年を境にポキっと折れてしまったことを、まぁ鮮やかに、示している。
Economist誌といえば、日本通で知られた元編集長ビル・エモット氏。彼の迷フレーズ "The sun will rise again" は、日本の経済論壇の形勢が(そして、Economist誌の論調が)二転あるいは三転する都度に使われてきた。90年代中盤までは文字通りに「日はまた昇る」、つまり不況は一時的なものと多くの人が信じていた。97年の消費税率引上げ(橋本内閣)はこの楽観論に後押しされたものだが、その直後の大掛かりな財政出動(小渕内閣)でも景気が浮揚しなかったあたりから、不況は日本経済の構造に起因するものという認識が広がる。とはいえ、小泉・安倍内閣あたりまでは、構造改革によって「それでも日はまた昇る」と多くの人が信じていた。で、その後・・・(構造改革が頓挫したからという言い方も可能かもしれないけれど)なんにせよ、いま「日はまた昇る」と言える人はさすがにもういないのではないだろうか。Economist誌がこのフレーズを使うことも二度とないだろうと思う。

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