芋焼酎バブル

野田首相が「16日解散」を明言した際の、長い前置き --- 小学生のとき、通知簿の成績は悪かったけれど、「野田くんは正直の上にバカがつく」という先生の評価を見て、オヤジは頭をなでてくれた。偏差値や100点や5段階評価ではなく、数字に表せない大事なものがあるのだと、オヤジは教えてくれたのです。私の教育論はここから始まります。だから、私はウソなどつきません。「近いうち」とは定性的にぎりぎりの表現をしたものです --- なんとなくポピュリストの臭いがして田中角栄が「高等小学校卒」を売り物にしていたことを思い出したが、自衛官のお父上がほんとうに立派な方だったろうことは想像に難くない。かたや自民党の側は「国土強靱化計画」に加えて、とうとう「インフレターゲット」という言葉まで口にしはじめたけれど、まぁやっぱり、お金持ちの二世三世や土建屋の太鼓持ちよりは、自衛官の息子を信じたくなるのが人情というもの?(まぁ、どうでもいいけど^^)。

糖分摂取量が多少なりとも抑えられるということで、ビールや日本酒のかわりに、焼酎に興味を持ち始めた。それで、ここにもまた奇怪な経済現象が存在することを知った。幻の「3M」(森伊蔵・魔王・村尾)などと呼ばれるものがあって、これらには蔵出し数千円のものに10倍以上の値がついている(アホか^^)。しかし、蔵元じしんは、数千円の蔵出し価格(定価)を上げようとはせず、従来どおりの定価を維持して、抽選販売を行っている(こちら)。つまり、蔵元はこの現象を「バブル」と認識しており、馬鹿げた狂騒につられて「定価」を引き上げることなどまったく考えていない。むしろ、今までどおりの「定価」で、長く愛し続けてくれる固定客を大事にしたいということだろう(お金持ちだけでなく、すべての人に自慢の商品を味わってほしいという願いも?)。
抽選販売というのは賢いやり方で、蔵元は短期的な超過利益(の一部)を失うが、暖簾への信頼をつなぎとめて(より強いものにして)、バブル崩壊後にも長期的に安定した利益を期待できる。でもおそらく、生産量の一部は定価より高い価格で転売業者に流れているのだろうから、実は蔵元もバブルの恩恵をちゃんと確保しているはず。消費者余剰が増えるか減るかは、全生産量のうち(転売業者に流れず)抽選販売に供される比率に依存するが、上のサイトの抽選倍率(15倍〜)を見ると、微妙なところ。まぁ、長い愛好家や地元の固定客には別途に定価で供給されているはずだから、いずれにしても損をしているのはバブルに踊らされた愚かな消費者だけということかな。。

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このページは、eiichiが2012年11月19日 11:38に書いたブログ記事です。

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