というわけで、今週の和泉ホール市民カレッジは、いよいよ焦眉の財政破綻問題へ突入なのだ^^。
- あらためて指摘するまでもなく、日本の財政は危機的状況にある。「日本政府は借金も多いが資産も多く、純負債で見るとまだ大丈夫」などと言う経済評論家もいるが、ほとんど無意味。
- 社会保障費の自然増は不可避。つまり歳出を抑えることはできないのだから、歳入(税収)を増やす以外にない。じっさい、現在の「国債バブル」は、日本の国民負担率の低さに支えられている側面がある(増税による財政健全化がまだ不可能ではないと市場は見ている)。
- 長期金利の上昇が財政破綻の引き金を引く可能性は高い。毎年100兆円を超える借換債発行は困難になり、国債費が急騰。また、巨額の国債を保有する国内銀行のバランスシートは毀損して、貸し渋りや国債の大量売却が生じる危険性がある。
- 財政の現状に関して楽観的な経済学者はいない。一部の経済評論家は「楽観説」を唱えているが、論旨不明瞭。高齢化率がピークとなる2055年までに達成すべき消費税率は、妥当な試算によると、30%を超える。
この国をいちど破綻させてガラガラポンでやり直したほうがよいという考えも(特に若い世代のなかには)ある。「丸山眞男をひっぱたきたい」を紹介するかどうか、最後まで迷ったけれど、やめておくことにした。