2013年10月アーカイブ

他山の石

去る10月16日のスクープ(こちらなど)の噂を聞いて、産経新聞HDの購読を久しぶりに再開した(電子版のみで1500円/月、非常に良心的な価格設定)。で、本日の朝刊一面(の左下隅の「産経抄」という雑談コーナー)に、菅直人のブログ記事が紹介されていた。なんでも、元総理は自身のブログで「みのもんたの降板は原発ムラの陰謀」とのたまっているそうだ。大学時代のサークル仲間に、衆院選にはじめて立候補した無名の菅直人を、身を粉にして支援している人がいた。アホな私はこの人の顔を思い浮かべながら、菅直人厚生大臣の薬害エイズ事件での活躍に感動し、総理に就任したときにもきっと一味違うはずだと期待したものだけれど・・・(ちなみに、正反対の評価も)。

オウム真理教はかつて「阪神大震災は某国政府が開発した地震発生器によるもの」だとか「オウムは米軍の攻撃を受けている」といった陰謀説をさかんに唱えていた。ミラーマンと呼ばれた某エコノミストも、盗撮と痴漢行為を繰り返して逮捕された後に「不都合な真実を知る私は政府に抹殺されようとしている」と語っていた。このパタンは破滅寸前の個人や組織が最後にとる非常手段(いたちの最後っ屁)で、虚しく哀愁に満ちてはいるが^^、最後の最後まで小手先のウソで誤魔化しおおせると信じる愚かな姿には、世間を甘く見て他人を見下してきた半生が見え隠れするようにも思う。見くびられた庶民としては・・・まぁ「他山の石」とでもすべきなんだろうか^^(他山の石以て玉を攻おさむべし:自分より劣っている人の言行も自分の知徳を磨く助けとすることができる[広辞苑第五版])。

阪急阪神系列ホテルの一連の不祥事。案の定というか、そんなアタリ前のことをなぜ今更・・・という感じ。ごくまれにこういうホテルに(公費で^^)泊まると、市価数千円の普通の焼酎をプレミア呼ばわりしていたり、コンビニでボトル500円のチリワインが一杯1000円超だったり、なんと胡散臭いところかとツクヅク思う。北新地(のはずれ)で、腐りかけの魚をつまみにして、国産シングルモルトを詐称する(実は輸入モルトのブレンド)ウィスキーを飲んだ時にも、同じことを思った。庶民としては、こういうところに行く(どうしても行かねばならない)時には、何の価値もない虚飾にカネを捨てる決意(諦め)でいるわけだけれど^^、面白いことに、こういうところに通い詰めている富裕の人々は、精算のときにはことさらせっついて領収書を要求し、あくせくせっせと(経費で落として)税逃れをしている。哀愁に満ちた世界だと思う^^。

世界最低の教育予算?

「世界で一番少ない日本の高等教育予算」という記事を目にした(こちら)。GDP比で見た高等教育予算(公的支出)は、世界で最も高いデンマークの2.4%、OECD加盟国平均の1.4%に対して、日本は0.8%。これは「世界一少ない高等教育予算」であり、政府は「高等教育への予算をOECDの平均値1.4%まで引き上げる」べきだという。

教育予算が少ない・もっと教育予算を増やせという主張の論拠はいつもコレ(GDP比)なんだけれど、こうした主張は妥当なんだろうかといつも思う。というのも、税収比で見ると日本の教育予算は他国に比して遜色ないのだから。簡単な算数で、

(高等教育予算/税収)=(高等教育予算/GDP)÷(税収/GDP)

GDP比で見た高等教育予算(高等教育予算/GDP)は上のグラフのように、デンマーク2.4%、日本0.8%。しかし(税収/GDP)は、デンマーク48.2%に対して日本は15.9%(こちらなど)。よって、税収比で見た高等教育予算(高等教育予算/税収)は、デンマーク4.98%に対して日本は5.03%となる。

つまり、日本政府は税収のうちデンマークとほぼ同率の予算を高等教育に投じている。日本の高等教育予算がGDP比で他国より少ないのは、日本の税収がGDP比で他国より少ないからだ。これは、国民の選択(の結果)とでも言うべき筋合いのことではないのだろうか?

電子書籍

iOS(iPhone,iPad)の NewsStand(マガストア)や Kindle を利用して電子書籍を読むことが増えた。読んでみたい本があれば、まず Amazon で Kindle版を探す。雑誌もマガストアで「立ち読み」して、面白そうならそのまま購入する。何冊かの経済誌などは NewsStand で定期購読している。

しかし、どうもこれが、まだちょっとアヤしげで・・・^^。日経○○○○はごく最近に NewsStand でも読めるようになったが、最新号の一部の記事にはモザイク(スクランブル)がかかったままになる(印刷版の発売から数日後にモザイクは解除されるんだけど、何の意味があるんだろうか)。○○春秋などは、ごく一部の記事だが「著者の意向により電子版への掲載はいたしません」となっていたりする(購入後に気づく)。この「著者」というのがインタネット草創期から相応に有名なMLを運用してきた御仁だったりするのも不思議だが・・・^^。


で、昨日は、定期購読している某週刊誌が読めなくなってしまった(来年4月までの定期購読料を払い込み済みなのに)。アプリの開発元へ問い合わせたが返事がないので、アップルサポートに電話をして、問題が解決しなければアップルストアが購読料を返金するという約束をもらった。すると、その数時間後に開発元から返事がきた。が、その返事に呆れた。「iPadのポップアップ画面をキャプチャーして返信しろ」とある、そちらのシステム誤作動に決まっているだろうに・・・。案の定、他からも苦情が押し寄せたのだろう、そのまた数時間後にようやく誤作動は是正された。

あるいは、こういう珍妙な例もある(某大新聞社系列の由緒正しき週刊誌である)。この雑誌の定期購読料金(←画像参照)は、発行元が根っからのバカなのか、それとも巧妙に仕組まれた「詐欺」なのか・・・^^。1ヶ月2400円、3ヶ月7800円、6ヶ月14800円。1ヶ月契約で自動更新すれば6ヶ月14400円で済むところが、6ヶ月の長期契約をすると14800円も払わねばならない。「長期契約のほうがおトクにきまっている」という先入観(錯覚)に巧みにつけこんだ、行動なんとか学的戦略か^^。

論より統計?

「論より統計!」というシンポジウムを聴くために、日帰りで早稲田の大隈講堂まで行ってきた。どこかの社長さんと文科省のお役人の話は退屈で中座してしまったが、後半のパネルディスカッションは楽しくて勉強になった。

「統計ブームは一過性のものですか?」という質問に、O大学K教授は、間髪入れずにきっぱりと「そうですバブルです」^^。

ベストセラー『統計学が最強の学問である』の著者のプレゼンも面白かった。「データサイエンティスト」などという職業は、数年後には、口にするのも恥ずかしいお笑いネタになる(ちょうど、以前に「ハイパーメディアクリエイター」などという用語が流行したように)というあたりはよくわかる気がするんだけれど、この医学畑の人が経済学の話題を持ち出したのにはビックリした。「理論偏重の経済学」という前置きのあとに、シンポのテーマどおりに「論より統計!」が強調されて、なんと、R.バローの経済成長論が引用されていた(バロの顔写真入りスライドで)。経済成長の最重要ファクタは「教育投資」、明治の日本を思い起こしましょう、教育をしっかりやって我が国を盛り上げましょう、という結論だった(かな?)。しかし・・・昔から経済学には「理論なき計測」という言い方もあるのだけれど・・・バロに代表される収束理論の研究は経済発展の初期中期段階に着目していて、実はなかなか実証がうまくいかないので民主主義の度合いだとか(やや恣意的な)いろんな説明変数を加えたあとに、クラブ仮説というのを持ち出してデータを(やや恣意的に)グループ分けしたり・・・。東大医学部卒、30歳にして時の人となった統計学の俊英が、泥臭いケインジアンから美しすぎる新古典派に転向した経済理論家を引用する。おもしろいと思った。

最後に、O大学K教授が強調したコトバ(統計学は「大人」の学問、おもてなしの「お」)が印象的だった(この先生のO大学での授業はきっとメチャメチャに楽しいんだろうなぁ^^)。

消費増税が決まった、とりあえず来年度から8%。周知のことだが、我が国の国民負担率、つまり(国民の租税負担+国民の社会保障負担)/国民所得は40%ほど。国民負担率が50%を超えるイギリスやドイツ、フランス等を「中福祉・中負担」の国と呼ぶなら、我が国は「中福祉・低負担」の国と言えるだろう。再来年度に予定されている10%への引き上げが実施されると、消費税率についてだけは、これらの国と同等の中負担国に「昇格」することになる。
でも、私的にかなり驚いたのは、「生活が苦しくなる」という不平不満の声ばかりが報道されていること。10人中10人がこう答えている。中小企業経営者の悲痛な面持ちには共鳴するが、豪勢な身なりをしたご婦人などにはもうすこし粋なコトバを語ってほしいと思う。子供たちの将来のために、若者の負担を和らげるために、この国が破綻しないために、と語る人が一人もいない。いや、実際にはそういう「知識人」も多くいるはずだけれど、テレビはそれを報道しないということだろうか。。

秋学期の「経済情報処理演習II」は、受講者が10名たらずになりそうな気配。前半はUnixコマンドとシェルスクリプト、後半はC言語プログラミング。それぞれに経済ネタの応用問題を準備していて、前半はネット上の株価データ(長期時系列)の分析、後半についてはマクロ経済モデルのシミュレーション。もちろん、いいかげんな内容の講義をしているつもりはまったく無いけれど、まぁ、このシラバスでは不人気にならざるをえないということか。この科目は、非常勤の先生に任せていた頃に受講者1名にまで落ち込んだために、私が交代して担当となり数十名クラスにまで盛り返したんだけど、ここ数年の漸減傾向はいかんともしがたいものがある。隔年開講としてしまってもいいんだけど、その前に、「私の実習科目は何故かくも不人気なのであるか」とでもいったタイトル(の文章/プレゼン)で思いのたけをまとめてみたい気もしないではない^^。

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