総理の靖国参拝の件がなんとなく気になり、靖国問題に関する本を何冊かながめてみた。高橋哲哉「靖国問題」や三土修平「靖国問題の深層」はベストセラーなのだろう、Kindle版で入手可能。それに比して、上坂冬子「戦争を知らない人のための靖国問題」は中古で1円の値がついていた。上坂のものは遺族(の末裔)の心に(も)とてもやさしく響くが、高橋のものは神経を(徹底的に)逆撫でしてくれる^^。精読に値するのは三土のものだけではないだろうか(さすがに経済学者、それでもすこしバイアスがあるように感じたけれど^^)。
三土の本でも引用されていた(孫引きらしい)島倉千代子「東京だよ、おっ母さん」の一節、「やさしかった兄さんが田舎の話を聞きたいと桜の下でさぞかし待つだろ、おっ母さん」。靖国神社の存在がストレートに社会に受容されていた昭和30年代。ここに戻るにはどうすればよいか、「靖国問題」をこんな視点からとらえてしまうのも、手前勝手な遺族(の末裔)感情?