ようやく出口が・・・

春学期の講義もあと2週間を残すのみ。ようやく、終わりが見えてきた。

共通教養科目「経済学」、全学部から受講生が集まり、社会人聴講生も含めて、履修登録者は500名弱。週二回の講義の準備のために、直前の週末一日をまるごと費やすパタンがずっと続いている。私語をした者は学生証をとりあげて警告(イエローカード2枚で不合格)、学生証を出さない者は顔写真を撮影して写真照合のうえ即刻に不合格、と最初の時間に宣言したためか、今年は私語を抑えることができている。「分かりやすい」「おもしろい」と個人的に伝えてくれる受講者も増えて(なかには、「この講義を聴いて桃山に来て良かったと思った」と言ってくれる子も^^)、苦労の甲斐もあったというもの。残り2週間となったところでゲーム理論をはじめたんだけど、食いつく子は食いついてくる。まぁ、欠席が多い子や寝ている子には理解不能の講義だろうとは思うけれど・・・。

この経済学もそうなんだけど、一部の学生はほんとうにまじめだ。毎回の講義をうなずきながら集中して聞いてくれる。ここのところちょっと驚いているのは、ある三回生なんだけど、彼の発する質問はなかなかすごい。先週は、フーリエ解析の適切な参考書(三角関数や微積分の基礎からわかりやすく説明してあるもの)はないだろうかという質問。20年以上大学教員をやっているが(非常勤で「有名大学」の学生さんたちにも接してきたが)、フーリエ級数の質問を受けたのは、はじめて。今週は、「OSを作る」というプログラミングの本を持参してきて、アセンブラとC言語のリンクがよくわからないという質問。う〜む、30年前には一所懸命そういうことをやった時期もあったけれど、最近のアセンブラのことはボクもよく知らないよ。いずれの質問も、にわかには返答に迷ってしまった。

返答に迷った理由は、何はともあれ、知識への渇望、意欲はすばらしいとは思うのだけれど、本学経済学部の学生としては(しかも三回生の時点で)、フーリエ解析やOS開発技法の学習を(趣味のレベルを超えて)どこまで深めることができるのか、という点なんだけど・・・。まぁ、フーリエのほうにちょっとつきあってみて、モノになりそうなら、卒業研究には景気指標のスペクトル分解でも薦めてみようか。そういえば、こちらも30年前にかじったテーマ、なつかしい^^。当時はTIMSAC というFORTRANパッケージが使われていたが、いま調べてみると、TIMSAC for R というのが出ている。

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このページは、eiichiが2014年7月 7日 19:04に書いたブログ記事です。

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