休み中も雑務であたふたしていたので、秋学期のはじまりといっても、なにかひとつ業務が増えただけという感覚。これではいけませんね〜。お上は、きっちり15回の講義をせよと言うけれど、学生さんのほうは履修登録期間中はまだ夏休みのようで、1回目の講義は出席しないのが常識として定着したもよう。計量経済学も情報処理演習も出席者はパラパラ、少人数講義にできると喜んでいたら2回目に教室があふれるというパタンが、ここ数年続いている。
1回目のイントロでは、毎年、経済にまつわる逸話などをいくつか紹介して、反応を見る。今日の計量経済学では、ある話をしているときに、めずらしく、教室の隅で若干一名の笑いが起こった(そう、笑っていただくところなんです^^)。笑いの主を確認すると、社会人聴講生の方だった(たしか、春の「経済学」講義も熱心に聴講された)。なぜか、ふと10年以上前にかなりの年配の方が、「大昔に経済学を学んだが、いまの経済学の様子を知りたい」ということで受講されたことを思い出した。
「大昔」がどれくらい昔なのか、ちゃんと聞いておけばよかった。戦後の1960年代くらいまで?ならば近代経済学の花形、1970年代以降ならばむしろ大型計量モデルの退潮期。また終戦前ならば、映画「きけわだつみの声」の一シーン^^。学徒出陣の直前に、仲村トオル演じる早大生が講義中に質問に立つ。「先生の計量経済学でこの戦争の勝敗をどう予測されますか」。教授の返答「この戦いは聖戦であり我が国が勝利する」。おなじ映画の別シーンでは、田村高廣が演じる文学教授が最終講義で与謝野晶子「きみ死にたまふことなかれ」を引用するんだけど、なんだか、計量経済学への不信感が如実に表現されていて、制作者の悪意すら感じてしまった^^。ちなみに、終戦まで政治経済系の学部で講義されていたという「皇道経済学」、古い大学に行けば地下書庫で教科書等を閲覧できるはず。
2回生コース演習の初回に、興味のある経済問題を書いてもらった。消費税、TPP、ブラック企業、地球温暖化などなど。一人だけ「スコットランド独立」。そういえば、日本時間の本日午後に住民投票の結果が判明するようだ。大方のエコノミストの見方は No だけれど、Yes つまり壮大な社会実験のはじまりを期待する声も一部に・・・。
iPhone6の発売開始にあわせて、古い iPhone/iPad 用にも iOS8 が公開された。さっそくアップデートしてみたら(というか、せざるをえないので)、例によって、購読済み雑誌の一部が読み込めなくなった(購読契約自体が消えてしまったものも)。もう慣れっこなので、何もしない。他の多数のユーザが Apple Store に不平を書きまくってくれて、早晩、業者が対応するだろう。でも、なぜ OS 公開前に対応を完了できないのか。もう、いいかげんにしてよ。