補講、所得分布

昨日の土曜は、台風の日(10月6日)の補講日。
1限。留学生を主たる対象とする講義。週末には行事があって出席できないという留学生が多かったので、日本人学生のための復習日にした。数回顔を出しただけで(授業についていけないと)諦めかけている日本人学生数名に、ここまでの復習をやるからと、メールで招集をかけた。が、誰も来ず。すでに完全に諦めてしまったのだろう(試験直前に単位を懇願しに来ても、もう、いっさい相手にしませんから)。
3限4限は、ゼミの補講。こちらも土曜はどうしても都合が悪いという学生がいたので、出席はとらないと事前通告。それでも熱心な数名はやってくるだろうから、いつもより実のある個人指導ができるだろうと期待していた。3限の4回生ゼミは期待どおり。が、4限の3回生ゼミは期待を大きくはずしてしまった(ふだん、こちらが忙しい時にかぎって^^、たっぷりと質問をしてくる子もいるのだけれど・・・)。
本来は休みの土曜日に出勤を強要された職員さんはたいへんだった模様。休日と平日の境がない私などには、わからない心境かな。。

曇り空の日曜日に、明日の講義資料を準備中。日本における(ここ20年くらいの)所得分布の変化、つまり、いわゆる「格差社会化」の主たる原因は高齢化であるという説を図表で示そうとしているのだけれど、厚労省のサイトからデータを集めてきて実際にプロットしてみると、高齢者世帯の増加が「主たる原因」と断定するのは早計だろうか。 これが、日本の所得分布。横軸に世帯年収(1mは100万円未満、2mは200万円未満など)、それぞれの縦棒が相対頻度(たとえば、年収100万円未満の世帯が全世帯の何%か)を示している。1994年〜2001年〜2013年にかけて、中低所得層の比率は増え、中高所得層の比率は減少している(つまり日本の平均世帯収入は減少しつづけている)。The Economist が Peril of Aging Society として指摘した現象、つまり、もともと低所得層の比率が高い高齢者世帯の急速な増加にともなって、日本全体の所得分布も低所得帯へシフトしているというのが一般的な説明(高齢者世帯は退職後の年金収入が主たる年収なので所得は低いが、実はいっぱい貯蓄を持っている)。
しかし下の図は、全世帯をふたつのグループに分けた場合の所得分布(青色系が高齢者世帯、赤色系が非高齢者世帯)。非高齢者世帯の所得分布(赤色系)でも、低所得帯へのシフトが進行している(ただし、「非高齢者世帯」という分類は厚労省の公式資料にはないので、時間がなくてちょっとラフなデータ補間をしたことが影響しているかもしれない^^)。

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このページは、eiichiが2014年11月 8日 21:50に書いたブログ記事です。

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