昨日の一連の会議で、春先から検討を進めてきた、大学院への秋入学制導入が決まった。最小のコストで、いくつかのメリットが期待できると思う。
基本的には、海外からできるだけ優秀な留学生を、できるだけ多く集めたいというねらい。最近は「留学生の青田刈り」とでもいうべき現象が生じていて、日本国内の日本語学校などが、夏に卒業する海外の大学生たちに、卒業の一年ほど前に声をかけ卒業前の春に来日させて日本の大学院への進学を指導しているらしい。これに対抗して、海外関連校の優秀な学生たちを卒業前の春に来日させ、半年間の研究生生活を経て、秋から(海外の大学の卒業にあわせて)本学の大学院に入学してもらうといったことが可能になる。日本人の社会人大学院生等の受け入れ窓口もひろがる。優秀な大学院生の増加により、大学院らしい高度な講義内容を維持できるし、院生間の競争意識の高まりなども期待できる。さらに、たとえば、本学の修士課程を終えた後に、国立大学院ドクターコースへの進路指導等を行うことで、関連校との信頼関係を深めることもできるはず。これは、将来生じうるかもしれない、学部の定員充足問題などにたいする備えにもなりうるように思う。