2015年9月アーカイブ

海賊版CD

↓小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラの「運命」がとても良いと思ったので、調子に乗って、同じコンビのブルックナー7番を中古CDで注文。きょう届いたのでさっそく聴いてみたが、こちらはイマイチかな・・・起伏が平坦であんまり響いてこない(素人の素朴な感想^^)。世のブルックナー愛好家には500種類以上のCD蒐集なども珍しくないようで、ネットを少し検索してみると、玄人たちの侃々諤々の評論が読める。彼らによると、ブル7は、近頃では、ブロムシュテット指揮ゲバントハウス管弦楽団の2006年ライブが「一押し」らしい。たとえば2ch掲示板では、「神が降臨」「(これを聴くと)これまでのブル7はなんだったのか(と思える)」などなど。。

ついでにブルックナー8番。名演中の名演とされるのは、チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルの1994年「リスボンライブ」、つまりリスボンでのライブ録音。有名な話だが、戦前から戦後にかけてベルリン・フィルに君臨したフルトヴェングラー。彼の後継者の地位をめぐってカラヤンとの闘いに敗れたチェリビダッケは、ミュンヘンに移り、ミュンヘン・フィルを手兵として一流オーケストラに鍛え上げた。黄金期のミュンヘン・フィルは数々の名演を行ったが、チェリビダッケ自身が録音(CD発売)を極度に嫌っていたために、話がややこしくなる。この「リスボン・ライブ」は、録音そのものも非公式(隠密裏)に行われ、CDは海賊版として発売されたもの。発売したアメリカの会社はすでに消滅、CDの入手はきわめて困難で、過去にオークションで数万円の値がついたらしい。こんな代物を(オークションで落札したことを自慢しながら)「チョー名演、これを聴かずしてブルックナーを語るな」などと言われてもね・・・^^。

秋学期のはじまり〜

今学期の英語講義履修者は、例年どおりヨーロッパ各国からの留学生が数名、それに加えて、久しぶりにジャダプール大から二名、なぜかアメリカ人が一名。ジャダプールはいわば「インドの東大」、二名とも見るからに秀才風で礼儀正しい。これはまた、気を抜けない月曜1限、悩ましい。。

経済情報処理演習IIb は、今年は「データ解析のためのプログラミング」という副題にして、多変量解析のいろんな手法を「とにかくやってみる」ことにした。相関・回帰からはじめて、因子/主成分分析、判別/クラスター分析など。イントロ講義のレジュメに「サポートベクターマシン」などというカタカナをさりげなく入れるあたりが、我ながらあざとい。最近はデータサイエンスが流行でイラスト図解入りのやさしいテキストがいっぱいあるし、細かい理論や数学はスルーするから大丈夫、などと繰り返し強調するあたりも・・・^^。

いろいろ

ふと気が向いて、小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラのベートヴェン交響曲全集を、レンタルした。まず5番ハ短調を聴いてみたんだけど、みごとな調和、美しい響き、力強い躍動。録音の良さもあいまって、いたく感動^^。さすがに世界のトップ20にランクインしたオーケストラ。以前に朝比奈・大フィルあたりを聴いて国産のベートーヴェンはちょっと鈍いという先入見があったんだけど、ぜんぜん違っていた。ベートーヴェンはやはり、きびきびと力強く、歓喜のフィナーレへ向けて疾走するのがよいかと・・・(素人の戯言です^^)。

ラグビー南アフリカ戦のビデオを何度も見返している(後半25分あたりから)。当日はNHKの生中継にかじりついていたんだけれど、実況中継(豊原謙二郎アナ)がすばらしかった。相当のラグビー通に思えたが(事前の研究成果?)、圧巻は最後の逆転トライのシーン。「行け、行け〜!」と(おそらく、机をたたきながら)絶叫。そう、日本じゅうがTVの前で同じように絶叫していたのです^^。それから、後半40分をすぎたあたりで、桜ジャージを着た白人の若い女性が観客席から Go Japaaaaaan と絶叫しているんだけど、何度見てもホロりとくる(あの声、マイクが拾っているような、つまり聞こえるような気がするんだけど・・・)。

NHKアナウンサーといえば、ロンドン五輪で女子バレーが銅メダルをとった瞬間の実況も忘れられない。「見失っていた光はロンドンの風のなかにありました」(広坂安信アナ)。そう、お家芸のバレーはモントリオール五輪あたりから光を見失ったまま。日本じゅうの気持ちを代弁する見事な一言だった。やはり、スポーツの実況は NHK に限る。蛇足ながら、民放アナの勉強不足、語彙の拙さは好対照。実況や解説がまずいだけならば音声をミュートすればいいんだけど、過剰な演出のためにジャニーズ系?若い醜男たちの歌や踊りまで出てくると、気持ち悪くて、画像も見られない(8チャンネルのバレー中継は、もういいかげんに、なんとかしてほしい)。。

二週間の禁酒明け。午前2時くらいからロックでチビチビやり続けて、いま午前4時。そろそろ寝よう^^。

24年ぶりの勝利

イングランドで開催されているラグビーW杯。日本代表が、初戦でいきなり、予選グループ最強の難敵、過去最多優勝の南アフリカを破った。誰もが、大量得点差での南アフリカの勝利を予想した試合。でも、ふたをあけてみると、圧倒的な体格差をもろともしない、The Brave Blossoms(桜ジャージの日本代表)の見事な戦いぶり。低いタックルで相手の攻撃を耐えに耐え、正確なキックと華麗なパスワークで数少ないチャンスを確実にモノにする。まさに "Japan way" ^^。追いついては引き離される試合展開だったが、持久力では明らかに日本選手のほうが上。土壇場(後半ロスタイム)の劇的な逆転トライで、世界じゅうを仰天させた(The biggest upset in the history of Rugby だとか^^)。

試合途中に何度もスタジアム全体に Go Japan Go の大合唱が響いていたが、前回大会もそうだった。フランス相手に猛烈な追い上げを見せたときに、インタネットには世界じゅうから日本を応援するメッセージがあふれていた。まぁ、毎回全敗の弱小チームへの判官贔屓かもしれないけれど、今回はちょっと違うようだ。日本のラグビーはほんとうに美しいと思うが、かつてのような悲愴感がまったく無い。試合後のインタビューでは、エースの五郎丸選手(早大)も主将のリーチ・マイケル選手(東海大、※日本人)も、ともに、冷静に淡々と、試合をふりかえっていた。あれだけ準備をしたのだから勝ってあたりまえ、奇跡でもなんでもないという表情。24年振りの勝利どころか、今回は、目標のベスト8を超えるかも。。

↓の続きで、オーディオにまつわる「都市伝説」。古くは、たとえば CD を冷蔵庫で冷やすと音が良くなるとか、CDの表面を蛍光ペンで塗りたくると音が良くなるという類の話。しかし、USBケーブルによって音が異なるというのは、どうやら合理的な説明が存在するようだ。USBオーディオのデータ伝送方式はisochronousと呼ばれるもので、エラーのチェックは行うけれどエラーが判明しても再送は行わないというもの(エラーは受信側で勝手に補間。ちなみにこの方式は1980年代、つまり伝送速度が今よりずっと遅かった時代に採用されたものが未だに使われ続けているそうだ)。伝送ロスがあれば、受信側でアナログに変換した後には違いが生じるはず(原音に忠実でなくなるはず)。そして、安物のUSBケーブルというのは、けっこう、伝送エラーを生じるものらしい。音の違いが「気のせい」かどうか、未だにあちこちで激論は続いているようだけれど^^、まぁ、ボクはこの説明で納得した(といっても、1mあたり数万円のUSBケーブルは、あきらかに眉唾)。

写真家の中平卓馬氏が逝去。
各紙が掲載する一日前に、SNSにとつぜん訃報が流れてきた。誰も指摘しない(するわけもない)ことだけれど、(ネットを眺めていて)フト気づいたことがある。この7月に亡くなった青木昌彦教授と、中平は同年生まれ、しかも、都立小山台高校の同級生だったようだ。
(前者の自伝によると)当時は東大進学者数が全国10位以内の公立校。両者の交流はなかったのだろうか、前者の自伝に中平の名前は出てこない(と思う、流し読みのため不正確)。ボブ・ディランに傾倒し、筆名(姫岡ではない別の筆名)で流行のサブカル誌に文芸評論まで投稿していた前者なのに、後者がたちあげた写真同人誌「プロヴォーク」のことは知らなかったようだ。ちなみに、文芸評論などはあまり読んだこともないけれど、ボクは中平の文章が好きだ。切れ味するどく、「正確無比」つまり、一点の曇りも自分に許そうとしない、あくまで誠実なイメージ。
(悪趣味だけれど)大学卒業後の遍歴も対照的で、「まっぴらごめん」と学生運動から足を洗った前者(自伝による)はアメリカへ渡り、1968年にハーバード大助教授に就任。同じ年に、後者は「プロヴォーク」を創刊。その数年後に前者は帰国して京都大学に着任したが、若い活動家からの相談に「もはや接点はない」と一蹴(自伝による)。この間、後者は、警官殺しで起訴された過激派学生を救援するために沖縄へ足しげく通い、証拠写真の解釈を契機に写真のあり方について悩み続け、どうにもならない袋小路に陥ってしまう(たとえば、こちらの解説「なぜ、中平卓馬か」など)。ほどなく、急性アル中にて昏睡状態に(一命はとりとめたものの、言語記憶中枢に障害が残る)。人生いろいろ。

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