半兵ヱ、低い決定係数

地方出張で和歌山へ。紀州路快速で1時間ちょっとなのに、実は、和歌山駅で下車するのは初めて。JR駅前のホテルに三泊四日して、業務は無事完了。最終日に市内をブラブラしてみた。
目抜き通りの商店街(シャッター通り)に、ポツンと電器屋が開いていて、いかにも昔ながらの風情。店頭に「非売品・長岡鉄男自作品」と題した年代物のスピーカーが展示されていて、おもわず見入ってしまう(長岡鉄男という人はオーディオマニアには神様のような存在?マニアックな長文の解説つきだったが、まったく理解不能だった)。地方都市(県庁所在地)の電器屋やカメラ屋はだいたい面白い。
噂にきく和歌山ラーメンはまったく期待はずれだったが、最後におもしろい居酒屋を発見。JR和歌山駅前の「半兵ヱ」。「桑港のチャイナ街」が店の外からも聞こえたので入ってみると・・・なんと、かつて全国の県庁所在地に存在した軍国酒場をほうふつとさせる店内。料金はおそろしく安いが、どの料理もちゃんと美味しかった。なにより、昭和20年代30年代の歌謡曲がBGMで絶え間なく流れる。次々と繰り出される戦後の名曲に酔いしれた。この店で呑むためだけに和歌山まで来てもいいとも思ったのだけれど・・・ネットで調べてみるとなんのことはない、全国チェーンで、梅田にもあるじゃないか。料理人や給仕に、懐メロ愛や「熱さ」が微塵も感じられなかったのはそのせいか・・・^^。

ほろ酔い気分で大阪に帰って、ひとつ、積み残した仕事(を、やりはじめたが、すぐにやめた^^)。他人の書いた論文の審査なんだけど、すこしおかしい印象。ボクが指摘する前に、同じ審査にあたっている若い同僚が、すでに、それを指摘していた。重回帰の決定係数が低いときには、ある説明変数の有意性にだけ着目して結果を解釈することはできない。なぜなら、低い決定係数は重要な説明変数の欠落を意味するが、重回帰では、(特殊なケースを除いて)別の説明変数を加えると(すべての説明変数の)係数推定値やt値がガラリと変わりうるから。たとえば、回帰モデル(y=ax)の推定結果と、別の説明変数 z を加えたモデル(y=ax+bz)の推定結果を比較してみると・・・係数 a の推定値は、前者では x'y/x'x だが、後者では (z'z x'y - x'z z'y)/(x'x z'z - z'z z'x) のようになる。この両者が一致するための条件は z'x = 0 つまり x と z が直交すること(y,x,zは列ベクトル、z'x などは2つのベクトルの内積)。これはかなり特殊なケースだろう。

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このページは、eiichiが2016年2月 2日 23:13に書いたブログ記事です。

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