元旦に【森伊蔵】を開栓。ストレートとロックで味わってみた。一口含むとうなずける「上品さ」。すっきりした辛さのなかに自然の甘さ、のどごしの異常なほどのスムースさ。こういうのを「絶妙のバランス」というのか。たまたま飲み比べに選んだ【川越】の自己主張の強さがきわだつ。いやこれはこれで特注もの(定価購入)、ANAのビジネスクラスにも採用された銘酒で、こちらの荒々しさももちろん好きだ^^。
ところで、昨年11月くらいから、日々のアルコール摂取量を記録するようにした。いくつかの文章をネットで拾い読みした結果、いまのところ、以下のふたつの命題を信じている。
まず、【Jカーブ効果】(厚労省e-ヘルスネットなど)
酒は百薬の長である。まったく飲まないより、ある程度飲んだほうが長生きできる(成人病等による死亡率は減少する)。しかし当然ながら、限度を越えて飲み過ぎると毒となり、死亡率は上昇する。「薬」から「毒」に転じる臨界点は300g/一週間である(と、多くの実証研究が示唆しているようだ)。
たとえば一日にビール1リットル(中瓶2本)を飲む習慣は、健康に悪くない(むしろ、健康に良いとも言えそう)。ビールには5%のアルコールが含まれるから、ビール1リットルのアルコール含有量は 1000ml×0.05 = 50ml。これにアルコールの比重0.8を乗じると、1日のアルコール摂取量は 50 × 0.8 = 40g 、一週間では 280g となり、臨界点を下回る。
しかし、(私を含めて)フツーの酒飲みには、300g/一週間の上限はちょっと厳しい(1ヶ月ほど計測してみた結果、私の場合、週あたり320gあたり、一日平均で46gといったあたりだろうか^^)。そこで、次の命題。
Lelbackの【常習飲酒家】(参考文献はこちらpdf)
日本酒換算で1日平均3合(アルコール64.8g)以上を摂取している者を「常習飲酒家」と定義し、これ以上のアルコール摂取は肝障害を起こしうる。さらに、日本酒換算で1日平均5合(アルコール108g)以上を摂取している者を「大酒家」と定義し、これ以上のアルコール摂取は重篤な肝障害を将来する危険量である。
常習飲酒家の一週間アルコール摂取量は453.6g。日本人の特性も考慮して、たとえばこちらの記事などでは、420g をこえないように調整可としている(ように読める^^)。
ps.
より新しい実証研究の論文を一本だけ流し読みしてみた(こちら)。いろんな偏相関の算出が試みられているが、地域と年齢と喫煙量だけでコントロールした結論がいちばん妥当に見える。それによると、まったく酒を飲まない人の死亡リスクを1としたとき、週150g未満の飲酒者のリスクは0.67, 週300g未満飲酒者のリスクは0.79, 週450g未満飲酒者のリスクは0.98,週450g以上飲酒者のリスクは1.33。